五輪コーチが剣さばきを指南 白山出身・西垣さん 金沢で新年フェンシング練習会
●30人が世界の技学ぶ 金沢市内で4日、昨夏のパリ五輪フェンシング競技で日本代表のコーチを務めた白山市出身の西垣仁志さん(57)を招いて新年練習会(北國新聞社後援)が開かれた。北陸三県や東京から集まった9~74歳の愛好者約30人が世界トップレベルの剣さばきを学び、新年の実力アップを誓った。 金沢市近岡町のフェンシングクラブ「剣士でアレ」が初めて企画した。西垣さんは、パリ五輪の女子エペ個人でベスト16に入った吉村美穂選手(27)=アイヴァン=らを指導した。月刊北國アクタスでエッセー「匠心(しょうしん)者のホンネ」を連載する白山市出身の俳優西垣匠(しょう)さんの父でもある。 金沢市清川町の金沢リハビリテーションアカデミーで開かれた練習会では、西垣さんと吉村選手ら4人が講師を務めた。 参加者は、フェンシングの本場欧州で最も人気が高く、体全体が攻撃の有効面になる種目・エペに挑戦。基本的な足さばきや攻撃のタイミング、対戦相手との間合いの取り方などを、実践を交えながら約5時間練習した。 西垣さんはエペについて「距離」「スピード」「パワー」の3要素が重要になるとし、「フェンシングで最も難しい種目。試合をイメージしながら普段の練習に臨んでほしい」と助言した。 練習会は、9日に熊本県で開幕するJOCジュニアオリンピックカップを前に、子どもたちの競技力向上を目指して企画された。金沢市明成小6年の延命拓実さん(11)は「フェイントなど細かい動きを分かりやすく教えてもらい勉強になった。試合で生かせるよう頑張りたい」と話した。