長野県中部で長周期地震動の階級3観測 建物の高層階ゆっくり揺らし、立っていること困難〈能登半島地震〉
石川県能登地方で最大震度7を観測した地震について、気象庁は1日午後6時10分から、東京・虎ノ門の同庁で記者会見した。建物の高層階をゆっくりと揺らす「長周期地震動」で2番目に大きいレベルの階級3(立っていることが困難)を長野県中部で観測したと発表。県北部は階級2(物につかまりたいと感じる)、県南部は階級1(ほとんどの人が揺れを感じる)だった。 【動画】地震発生直後の松本市内の様子 階級3は他に石川県加賀、新潟県上越・中越・下越、富山県東部・西部だった。最大レベルの階級4(立っていることができない)は石川県能登。 気象庁の担当者は会見で信濃毎日新聞の質問に対し、内陸部の長野県中部で階級3を観測した理由について、まだ分析できていないとした上で、「一般的には、軟らかい地下構造の堆積層だと起きやすい」と説明した。 2011年3月11日に発生した東日本大震災では、翌3月12日に、下水内郡栄村で最大震度6強を観測した長野県北部地震を誘発した。今回の地震が内陸部での地震を誘発する可能性について、担当者は「(誘発に)つながるか、つながらないのかは、分からない」としつつ、「大きな地震だったので、地下の力のかかり具合に変化がある」とも説明した。