2013年世界を揺さぶった5大ニュース
第5位 米NSAの情報収集を暴露「スノーデン事件」
6月9日、米国の国家安全保障局(NSA)を内部告発した、エドワード・スノーデン氏が名乗り出ました。NSAでシステム管理を行っていたスノーデン氏は、NSAが個人のものを含むインターネットや電話の通信記録を集積していたと暴露したのです。 通信の自由を損なうと内外から批判された米国政府は、通信傍受によって過去10年間で、世界約20カ国で50件以上のテロ事件を未然に防いだと主張。さらに、通信傍受は裁判所の令状を得て行われているので「合法的」とも説明し、各国に理解を求めています。 一方、機密情報を漏えいした嫌疑で逮捕状が出されたスノーデン氏は、6月に香港からロシアへ移動。8月1日には、米国政府から引き渡し請求があるなか、ロシア政府が1年間の滞在許可を出しています。滞在期限が切れた後のスノーデン氏の処遇は定かでありませんが、この問題はインターネット時代のプライバシーと安全保障をめぐる議論を噴出させる契機となったのです。 Vjeran Pavic photo under a Creative Commons license