貯金や投資を始める前に「やめるべきこと」って?口座にお金が貯まらない原因をズバリ解決【お金に人生を振り回されたくないから超ビギナーが今すぐやること教えてください】
収入は「額面」だけでなく「手取り」がすべて
「見て見ぬふり」はやめて、まずは「収入の見える化」から始めます。確認するのは、あなたの1年間の収入です。「今年入社したばかりで、昨年の収入がない」という人は1カ月分の収入を12倍し、ボーナスの予測額を加えます。 収入は毎月の給与明細やボーナスの明細、あるいは源泉徴収票で確認できます。フリーランスや自営業であれば昨年の確定申告書を見てみましょう。昨年と今年の収入は違うと思いますが、ここではあくまでざっくりと確認できれば大丈夫です。 明細で確認すべきは「手取り収入」です。基本給ではなく、そこから社会保険料・所得税・住民税が引かれた「差引支給額」(いわゆる「可処分所得」)がそれです。フリーランスなら、さらに必要経費を差し引いた「所得金額」が手取り収入になります。1年分を確認したら、メモしておきましょう。 ちなみに社会保険料とは、公的医療保険(健康保険、国民健康保険)、公的年金(厚生年金保険、国民年金)、労働保険(労災保険、雇用保険)など。病気、ケガ、失業などで仕事ができなくなったときにも、あなたを守ってくれる存在です。税金を含めると控除額は収入の約2割。このお金の使い道を決めるのは政府です。「政治に無関心」なんて言ってはいられません。
一ヶ月分の支出を全部書き出してみよう
次に1年間の支出の確認です。家計簿をつけている人ならすぐわかると思いますが、そうでない場合には少し大変かもしれません。でも、ここで出したいのはあくまで概算。めんどうくさいでしょうけれど、まずは1カ月分の支出を洗い出しましょう。あとはそれを12倍すればいいのです。 毎月の支出には「変動費」と「固定費」の2つがあります。変動費は食費や水道光熱費のように、月によって変動する支出です。1カ月分のレシートやカード明細などを見て、一つひとつ書き出してみます。固定費は毎月定額の支出です。住居費や保険料、通信費、教育費などがそれ。自動引き落としが多いので、通帳やカード明細を見ながら確認しましょう。 さらに忘れてはいけないのが、「毎月あるとは限らない」という支払いです。旅行やイベント、冠婚葬祭などはもちろん、被服費や医療費などもこちらに含めたほうが計算しやすいかもしれません。昨年1年間にどれくらい使ったかを確認して、「特別費」として洗い出しましょう。 合計額が出たら、念のため昨年1年間に銀行口座から引き落とされた総額と照合してみてください。だいたい同じ額ならOK。もし何十万円もの開きがあれば、見落としている出費がないか再度見直しを。あるいは、「使途不明金」として計上しておきましょう。 「月々の収支も年間の収支もプラスになっています!」という人は安心です。でも余ったお金はどうしていますか? 普通預金口座に残っている、定期預金や投資の口座に移しているなら問題ありません。気になるのは「収支はプラスのはずなのに、どの口座にもお金が入っていない」というケースです。 今回は、貯金をするためには収入と支出をしっかり把握することが大切であるということについてお伝えしました。 続く「26歳、カレとは別れ、貯金はたった7万円…。ぐちゃぐちゃの部屋で思うことは」では、お金との付き合い方をマンガでお伝えします。
黒田尚子, 月野まる