「ナックル姫」吉田えりの兄・勇介氏が仲間と作り上げる横浜の野球秘密基地
~元プロ選手や各分野スペシャリストによる指導
新横浜と鶴見、個性の異なる2ヶ所が存在することで相乗効果が生まれ更なる進化を遂げている。 「本業が建設関係なので、電気系統などを含め可能な限り全部自分達で対応します。新横浜でやって不具合が出た場所は改善し鶴見に活かしました。逆に鶴見の良いところを新横浜にフィードバックしています」 試行錯誤を続けながら使用者にとって少しでも快適な環境作りを目指す。そして指導者として有能な人材も増えつつあり、ハードとソフトの両方が充実し続けている。 「アカデミーでは元プロの大嶺祐太氏(元ロッテ)、木村一喜氏(元広島)、坂本一将氏(元オリックス育成)が指導します。また土日の練習会には侍ジャパン社会人主将経験を持つ渡辺貴美男氏(元ENEOS)も顔を出します」 「新横浜にはトレーナー・滝原一正氏が常駐。鶴見は近くで弊社整骨院も任されている柔道整復師・小山涼太氏が管理します。広報活動は植田一気氏がSNS等で精力的に発信してくれています。各分野のエクスパートが適切な指導やアドバイスをしてくれます」
~野球を好きになる人が増えて欲しい
プロジェクトを始めたのはコロナ禍の余韻も残っている時期。多業な本業の傍らで「勝負」に打って出たのは「野球が好き」だったからに他ならない。 「野球があるから本業が頑張れるし、本業の売り上げが上がればこっちに投資できる。野球を諦めずにやる人、好きになる人がもっと増えて欲しいです」 野球人口が減っている中、tsuzuki BASEは安価なギアと野球ができる場所を提供することに全力を注ぐ。 「好きなことをやっているだけです」と謙遜するが、野球のために行動を起こしてくれることには尊敬と感謝しかない。 「野球界では有名な妹の名前も出してください(笑)。tsuzuki BASEを知って多くの人にプレーしに来て欲しい。本人も絶対に喜びます」 吉田えりは実家へ帰ると、「お兄ちゃん、キャッチボール付き合ってよ」と言いながら顔を出すという。何歳になっても変わらない野球好き同士の関係性が羨ましい。 大谷翔平(ドジャース)の登場などで、野球に再び注目が集まりつつある。1人でも多くが野球をもっと好きになり実際のプレーも楽しんで欲しいと感じる。 「野球やろうぜ」を形にするtsuzuki BASEの活動。今は小さなものかもしれないが、未来へ向け必ず好影響を及ぼしていくはずだ。 (取材/文/写真・山岡則夫、取材協力・tsuzuki BASE株式会社)