相次ぐ野犬の牛襲撃 北海道別海町 牧場4戸で6頭死ぬ
北海道別海町の牧場で、牛が野犬に襲撃される事件が相次いでいる。5月下旬から6月中旬にかけて、これまで牧場4戸で11頭の牛が襲われ、6頭が死んだ。JA道東あさひと町は被害拡大防止に向けた対策を強化している。 被害を受けたのは同町上春別地区の牧場4戸。最初に被害が発生したのは5月28日で、野犬が牛舎内に侵入し、乳牛4頭が負傷、和牛1頭がかまれて死んだ。同日、別の牧場でも乳牛1頭が襲われ負傷した。今月8日は牛舎内で乳牛1頭、16日は放牧中の乳牛4頭が襲われ、計5頭が死んだ。 死んだ6頭の牛は生後2~10カ月で、顔や臀部(でんぶ)、内臓などを食べられており、現場の足跡や食害の痕跡から野犬の群れに襲われたとみられる。最初に被害を受けた牧場周辺では5月下旬から7、8頭の野犬の群れが相次いで目撃されていた。 JAは全組合員に野犬被害の注意喚起を促すファクスを送り、警戒を強めている。町は野犬の捕獲に向けて、最後に被害を受けた牧場周辺にわなを設置した。 JAは「酪農を基幹産業とする地域では死活問題につながる。関係機関と連携し、被害を最小限に食い止められるよう対策を強化したい」とする。
日本農業新聞