秋田汐梨「誰にも理解されたことがないかも」“人とは違う”休日の過ごし方
女優の秋田汐梨が石井杏奈とW主演する舞台『SHELL』が、11月11日から26日にKAAT神奈川芸術劇場にて上演する。本作は、作・倉持裕、演出・杉原邦生による“人間の「貌(かたち)」とは何か”をめぐる新作公演。同じ人間がいくつもの“顔”を持っている世界に触れる未羽を演じる秋田に、作品の見どころや稽古現場の様子、本作を通して伝えたいメッセージを語ってもらった。 【写真】フレッシュな20歳・秋田汐梨 全身ショット【5点】 ──姿かたちを変えながら生きている若者と、それを見破ることができる若者という不思議な世界観の物語です。秋田さんは始めに内容を聞いた時にどう感じましたか。 秋田 私も不思議な世界観の話だなと思いました。お話を読んだだけでは「これをどうやって舞台で表現していくんだろう」と想像ができなくて、どんな作品になるのかがすごく楽しみになりました。 ──稽古期間を通して世界観への理解は深まりましたか。 秋田 本読みの期間にキャストのみんなで作品について話し合ったり、セリフの意味を深く掘り下げていったりした中で新しい発見もありました。始めは自分で「こういうシーンかな」と想像をしながら読んでいくんですが、稽古が始まって、シーンの雰囲気が想像していなかったものになると、自分のセリフの言い方も変わってくるんです。自分の想像とは全く違うところも出てきたりして、面白い発見がたくさんあります。 ──今回の作品を通して、見た方にどんなメッセージを受け取ってもらいたいですか。 秋田 見る方によって捉え方とか感想が違う作品になると思います。現実の世界でも起こっているようなテーマも盛り込まれているんですが、世の中に対して思っていることは人によって違うと思うし価値観は人それぞれあると思うので、「みんな違っていい」ということを感じてもらえたらうれしいです。
W主演・石井杏奈は「お姉ちゃんのよう」
──共に本作で主演を務める石井杏奈さんの印象はいかがですか。 秋田 私の勝手なイメージで大人しい方なのかなと思っていましたが、みんなで盛り上がる時は盛り上がるし、よく笑う方なんだなと感じました。お姉ちゃんのような雰囲気というか、自分の意見をきちんと持った、芯のある大人の女性という印象もあります。プライベートについてもっと掘り下げてみたいなとも思っています(笑)。 ──秋田さんは2021年の舞台『目頭を押さえた』で初めて舞台に挑戦して以降、様々な経験を重ねてきたかと思いますが、舞台での演技に関してはどのような思いがありますか。 秋田 舞台に立つこと自体に緊張することはなくなってきました。ただ、作品によって作り方も違うので、いつも稽古が始まるまでは「どんな稽古でどんな舞台になるんだろう」という不安はあります。 ──出演者の立場では、映像作品と舞台作品ではどのような違いがあると思いますか。 秋田 舞台は稽古があるので、同じシーンに対して色々なことを試す期間があるんです。役を作り上げる期間が長い分、自分でより納得行く形を探っていけるところがいいなと思います。 映像では話の順番通りに撮らないこともありますが、舞台は順を追って演じることで、気持ちの面で繋がりやすいというところもあって、ありがたいです。