福島県浪江町津島地区で「肉祭り」 帰還した住民や避難先の町民ら バーベキューを通して絆強める
福島県浪江町津島地区の恒例行事「肉祭り」は13日、町つしま活性化センターで開かれた。東京電力福島第1原発事故により避難生活を送る住民らが古里で旧友との再会を喜び、バーベキューを通して絆を強めた。 住民らでつくる実行委員会が企画。以前は地区の風物詩だったが、原発事故で休止を余儀なくされ、昨年13年ぶりに復活した。今年も「さあ行くべ!つしま肉まつり」と銘打ち、帰還した住民、避難先から駆けつけた町民らが大勢集まった。 会場にバーベキューこんろを設置。福島牛や野菜焼きを味わいながら、古里での思い出話に花を咲かせた。久々の再会を喜び、近況を語り合う場面もあった。 ステージイベントも繰り広げ、地域に伝わる「南津島の田植踊」や「南津島の神楽」などが披露された。町の伝統菓子「かぼちゃまんじゅうなど」の飲食ブースも盛況だった。 津島地区出身で副実行委員長を務める佐々木保彦さん(77)は現在も本宮市で避難生活が続く。「久しぶりに会う人がたくさんいて、懐かしい気持ちになった」と感慨に浸り、「来年も津島に人が集まる機会をつくり、さらに盛大に開催したい」と誓った。