福島・公立相馬総合病院で医療事故 患者死亡、遺族側に賠償金2150万円
福島県相馬市の公立相馬総合病院で昨年、胃の内視鏡手術を受けていた患者が手術中に意識が低下し、死亡する医療事故があったことが25日、病院への取材で分かった。病院によると、手術と死亡の因果関係は明確には判明していないが、遺族側と既に和解が成立しているという。 患者は手術が行われた当日に死亡した。患者の死亡を受け、病院は日本医療安全調査機構に報告。同機構から推薦された専門家を含めた医療事故調査委員会を院内に設置し、遺族側に謝罪した。 委員会は今年4月、手術が死亡した直接的な原因とは断定できないが、手術中に唾液などが肺に入り込み、誤嚥(ごえん)性肺炎を発症した可能性があるとの調査報告をまとめた。 病院は調査結果を遺族側に報告。損害賠償金約2150万円を支払うことで合意し、11月中に支払いを終えたとしている。 病院を運営する相馬方部衛生組合は25日、同組合議会に損害賠償に伴う補正予算の専決処分について報告し、承認を受けた。
福島民友新聞社