ECB、金利変更は必ずしも一連の利下げ開始意味せず-ナーゲル氏
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)は6月に見込まれる利下げ後の金利軌道にコミットできないとの考えをECB政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行(中銀)総裁が24日示した。
同総裁はベルリンで開催されたDZバンク資本市場会議で、6週間後の次回会合までのデータでインフレ率目標2%達成への確信が高まれば、「6月の利下げに賛成する」と述べながらも、「そうした措置に必ずしも一連の利下げが続くとは限らない」と指摘した。
6月の金融緩和開始を支持しつつも、その後の動きには慎重を期すナーゲル総裁は「現在の不確実性を考えると、特定の金利軌道を事前に約束することはできない」と話し、ECBは「会合ごとにかつ入ってくるデータに基づき」決定を行わなければならないと説明した。
物価上昇率が目標に向かっていると「まだ完全には確信していない」とも明らかにし、特にサービスセクターでコアインフレ率が依然として高く、「力強い賃金の伸びが続いているため、モノのインフレよりもしつこい」と述べた。
原題:ECB’s First Rate Cut Doesn’t Have to Kick Off Series, Nagel Says (抜粋)
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Mark Schroers, Alexander Weber