フランス新首相の組閣難航、23日以降に先送り-クリスマス休暇前期限
(ブルームバーグ): フランスのバイル新首相は、議会の不信任ですぐに倒れることがない内閣づくりを目指し、組閣に着手したが、作業は難航し、自ら設定した期限が迫りつつある。
バイル首相は先週、マクロン大統領と共にクリスマス休暇前に最終決定すると発言し、週末に新たなチームが発表されると広く予想されていた。
しかし、フランスのメディアは22日夜、決定は早くて23日に先送りされたと伝えた。エリゼ宮(大統領府)にコメントを求めたが、これまでのところ返答はない。
フランス国民議会(下院)では、2025年度政府予算案に反対する左派連合「新人民戦線」と最大議席を持つ極右・国民連合(RN)がバルニエ内閣への不信任案に賛成し、今月4日に同案が可決された。
過去1年で4人目の首相となったバイル氏は、バルニエ内閣と同じ運命をたどらないよう特に社会党穏健派との協議を通じて、新内閣の政治基盤を広げようとしている。受給開始年齢の64歳への引き上げを柱とするマクロン大統領の年金制度改革は、昨年大規模な抗議行動を引き起こしたが、バイル氏は対立を和らげるため、撤回に道を開いた。
だが社会党は20日夜遅く、バイル首相に宛てた書簡で、バルニエ氏の不信任を招いた政策から決別する意思が不十分だと指摘し、「方法や日程もまだ示されておらず、あなた自身がどのような妥協案を受け入れる用意があるか全く分からない」と伝えた。
政府機関閉鎖を回避する最低限の支出を確保した特別法(21日公示)に代わる25年度予算案の策定が、新内閣の最優先課題となる。バイル首相は、来年2月半ばまでに予算編成を終えることを目指している。
原題:France Awaits New Government as the Premier’s Deadline Nears(抜粋)
--取材協力:Ania Nussbaum.
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William Horobin