実証中ですSDGs登校 往復2時間、充電なし、乗り心地もGood! 全生徒の7割がバイク通学、脱炭素へ日置市が環境省とタッグ
環境省の脱炭素先行地域に選定された鹿児島県日置市は1日、吹上高校の生徒に電動のバイクやアシスト自転車を無料で計12台貸し出し、通学してもらう「ライドシェアリング実証事業」を始めた。来年1月末まで充電場所や走行距離などのデータを集め、課題を探る。 【写真】〈関連〉日置市の位置を地図で確認する
同校は昨年度、全生徒の7割に当たる126人がミニバイクで通学。半数の63人が電動に切り替えた場合、市の試算では二酸化炭素排出量を年間35トン削減できる。当面、12台のうち7台は生徒が1カ月間使い、5台は生徒や職員が数時間~数日間利用する。南さつま市大浦から、約1時間かけてミニバイクで通う電子機械科2年の中尾知隼さんは「ガソリン代がかかるため少しでも安くしたかった。乗り心地もよく、充電せず家に帰り着いた」と述べた。事業は国の交付金で賄われ、電動化促進の広報費などを含む事業費は約2350万円。 日置市は2021年、50年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言。排出される温室効果ガスのうち自動車やミニバイクなどの運輸関連が半数の9.6万トンを占め、電動化により30年度排出量を13年度比で64%に減らす目標を掲げている。
南日本新聞 | 鹿児島