ダ・コスタ破竹の3連勝。キャシディ無得点、フロントウイング無しのウェーレイン4位で王座争い混沌|フォーミュラE第14戦ポートランドE-Prix
2023-2024フォーミュラE第14戦ポートランドE-Prixの決勝レースが行なわれた。優勝したのはアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)で、3連勝となった。 2023-2024フォーミュラE:ポイントランキング 今回のポートランドE-Prixはダブルヘッダー。前日に行なわれた第13戦では、ポイントリーダーのニック・キャシディ(ジャガー)がトップを走行しながらも残り2周でコースオフするというまさかの展開となり、ダ・コスタが優勝を飾った。今季は残すところあと3戦だが、依然としてタイトル争いで有利な立場にあるキャシディは6番グリッドからスタート。フロントロウにはジャン-エリック・ベルニュ(DSペンスキー)とダ・コスタが並んだ。 26周で争われたレースの序盤は前戦と同じような流れ。各車がエネルギーマネジメントをする中で順位は目まぐるしく入れ替わり、計6分間使用可能なアタックモードも3周目ごろから早めに消化していった。 キャシディとタイトルを争うパスカル・ウェーレイン(ポルシェ)は中団での混戦の中で前のマシンに追突してしまい、フロントウイングにダメージを負った。やがてウイングは完全に脱落したが、ウェーレインはその状態で走行を続けた。キャシディはいつの通り中団でエネルギーをセーブし、タイミングを見計らって上位争いに加わってくるかと思われたが、下位集団に落ちてからなかなかポジションを取り戻せずに時間が過ぎていった。 レース中盤、ようやくトップ10圏内に顔を出していたキャシディだったが、13周目の1コーナーでジェイク・デニス(アンドレッティ)に追突したことで緊急ピットイン。フロントウイングを交換したことで後方に沈んだ。その一方でフロントウイングのないウェーレインは快調に走り、トップ争いに加わった。 各所で接触が相次いだことで、デブリ回収のため18周目にセーフティカー出動。この時点ではロビン・フラインス(エンヴィジョン)、ダ・コスタ、ウェーレイン、ベルニュ、ミッチ・エバンス(ジャガー)というトップ5だった。 レースが再開されると、ダ・コスタが一気に飛ばしてレースをリードした。セーフティカーの影響で1周が追加されたが、ダ・コスタはフラインスの追撃を振り切ってトップチェッカー。3連勝を飾った。2位フラインス、3位エバンスで、ウェーレインは4位だった。 13位に終わったキャシディはノーポイントでポートランドを去るというまさかの展開。依然として167点で選手権をリードしているが、エバンスとウェーレインが155点、ダ・コスタが134点で迫っており、ロンドンでの最終2連戦に向けてタイトル争いは一気に激化してきた。
motorsport.com 日本版
【関連記事】
- ■レースを支配したキャシディ、残り2周で痛恨コースオフ! ポイントリーダーまさかの失策でダ・コスタ2連勝|フォーミュラE第13戦ポートランドE-Prix
- ■来季からフォーミュラE参戦開始のローラ、2030年までの参戦継続を確約。ヤマハも関係継続を「前向きに検討」
- ■フォーミュラE、2024/2025シーズンのスケジュール発表。東京E-Prixはダブルヘッダーへ
- ■リバティ・グローバルがフォーミュラEの経営権取得へ……規模拡大に絶好の契機。F1やMotoGPを傘下に収める、リバティ・メディアの関連会社
- ■レーシングドライバーの“本気”トレーニング、体験してみる? フォーミュラE戦うバード流の特別クラスがロンドンで開講