オールディーズからオリジナルまでレパートリーは500曲以上! 歌手生活40周年のTheリーゼント歌手、チャーリーニーシオにロングインタビュー
「バラエティあふれる多彩なステージを届けます」
――今は幅広いジャンルを歌われ、レパートリーが500曲以上あるとか? 「コロナ禍で仕事も少なくなり歌謡ショーというのだけ残っててね。温泉地でかろうじて歌い続けていたら、英語の歌が受けないんですよね。『もう兄ちゃん、英語の歌ええから日本語で歌われへんのか?』って言われて『何を歌いましょう?』って聞いたら、もう演歌のリクエストで…。それからコロナ禍中にいろんな歌を覚え続けたおかげで、今では結構レパートリー増えました。そうそう、僕、毎年高知に行ってるんですけど、やっぱり高知っていうのは三山ひろしさんの出身地なので三山さんファンが多いんですよね。『高知来たのに三山さん歌われへんの?』って言われて、『来年までに練習してきます』って帰ってきました。帰ってすぐ練習ですわ。そしたら僕が行っていた町の隣の町長さんからうちへ来てくれへんかって連絡が来て、来年の話かなと思っていたらそれが2カ月後で。それでまた10月に行って、その時に覚えたての三山ひろしさんの歌を披露したら、たまたまそこに三山ひろしファンのお客さんが13人いたんです。もうめちゃめちゃ喜んでいただいて、そのおかげでその2カ月後にまた土佐町というところのやまびこ祭りに呼んでもらった。だから去年は8、10、12月と高知、高知、高知、三山ひろしさんの歌で行ったんですけど(笑)。やっていて良かったと思いますよね。広がっていくんです。エルヴィスでやっていてもいいことはいっぱいありましたけど、三山ひろしさんにも感謝です」 ――これからレパートリー的にはどんな曲を増やそうとかありますか? 「オリジナルね、やっぱりせっかく作っているので。なんかいろいろ一つのパターンとしてはその弾き語りでオリジナルをやるパターンと、ウクレレデュオで歌うアコースティックなアダルトデュオを。もちろんバンドもやりたいですし、ひとりで歌う営業もやります。各地域のお祭りとかも面白い。『港のハイボールソング』は神戸ポートタワーがイメージなんです。これからはご当地ソングも作っていきたいですね。CDには入ってないんですけど、ジャンジャン横丁の曲も僕が作って、現地では『ブギウギ☆新世界ブルース』という曲が流れていたり、川西市の猪名川をイメージした『ムーディーブルー』という歌を作って、多田神社のイベントで流れたりなど…機会があればぜひ聞いてください」 ――声質的にアニソンや子ども向きの曲とかも合うのでは? 「うれしいですね! そうですね、子門真人さんの『およげたいやきくん』とかもそうですし、ささきいさおさんの『宇宙戦艦ヤマト』もうまく歌えます。恐れ多いですが、やなせたかし先生のようになりたいんですよね。やっぱり勇気を与える歌を歌いたいですね。この間の歌謡選手権でね、優勝はできなかったんですけど、審査委員だった作詞家の堀越そのえ先生が僕のことを気にしてくださってて、それが縁で歌詞とかもらい『フラミンゴ・ロック』っていう曲を歌っています。またその先生が今回詩集を出され、その詩集を僕もいただいて読んでいたらいい詩があったので『これ曲つけてもいいですか』って言ったら快諾していただいて、『アボカドの種』という曲を作りました。動画サイトに上がってますのでぜひ聴いてください」 ――今回のイベントはどんな内容ですか? 「今回のイベントは去年の還暦のときにキャバレーで自主公演をやったんですけど、もっと広い層にアピールするようなショーを目指そうということで、今までいろんな活動を通して知り合ったメンバーが集まることになりました。月亭遊方さんは元々ロック好きで、僕のライブにも3回ほどお客さんとして来ていたってことなんですね。オジョウサンズで三味線をやられている内海英華さんはトロンボーンもされていて、ジャズの方でね。僕がアロージャスで歌っているときに知り合って、今回出演をお願いしたらすごく喜んでいただいて音曲漫才で出ていただくことになって。マジックの酒匂悠希さんは、前回の自主公演でも出てもらったんですけどマジック界のプリンスです。スティーヴさんも以前からの知り合いですが、イギリス人でピアノとかアコーディオンとかやるんですけど、タップダンスのギネス世界記録を持っているので、今回はタップダンスを披露してもらおうとお願いしました」 ――出演者のジャンルもバラエティに富んでいますね。 「昔はそういういろんなところがね、ボードビルショーやミンストレル・ショーのような演芸ショーがいっぱいあったのですが、今回はそういう世界を再現できるんじゃないかなと。ショーが終わった後はSNS用に写真が撮れる撮影タイムなどを作ろうと思っています。今回は出演者が豪華だっていうところと、コロナ禍で活動出来なかった分オリジナルが増えたので、オリジナル曲もたっぷり聞いていただきたいですし、当然、エルヴィスも。曲順などの構成は検討中ですが、エルヴィスショーがあって、ゲストのショーがあってオリジナルショーがある予定です。会場にはもちろんダンスフロアもあるのでお客さんも演奏に合わせて自由に踊ってもらうこともできます」 ――当日はお酒も楽しめますね。 「先ほど話した道頓堀のバー『石ノ花』さんが、出張でバーを出すドリンクコーナーもあります。ハイボールソングを歌っているので、当然ハイボールもメニューにあると思います」 ――幅広いお客さんが楽しめそうですね。 「そうですね。当然同世代の人も楽しめるし、僕より上のエルヴィス世代の方にも聴いていただきたいです。また今は昭和歌謡ブームですが、シティポップスやスイングジャズとか、またこういうリーゼントとかにもすごい興味を持っている若い人にも来てほしいですね。先般のドラマ『ふてほど』じゃないですけども、古くても良い曲はすごく耳なじみが良いというか、新鮮な気分で楽しんでもらえると思います。先日、神戸で松本隆さんのトークライブがあり、『冬のリヴィエラ』と『スローなブギにしてくれ』をご本人の前で歌わせていただきました。緊張しましたが、2曲とも本当に良い曲だと改めて思いました。リアルタイムじゃない曲を好きになり、それを45年もずっと好きでいられるということは、時代が変わっても普遍的な良さがあるのだと思います。僕も14歳で好きになったエルヴィスを、今でも好きで続けているだけなので」 オールディーズから昭和歌謡まで幅広いレパートリーを歌いこなすチャーリーニーシオ。多彩なゲストと繰り広げるエンターテインメントショーは、ヴィンテージ感あふれる楽しいステージになりそうだ。『チャーリーニーシオ・ホット・レヴュー』は、6月16日(日)13:00から「グランドサロン十三」で開催。前売券は発売中。 取材・文・撮影/滝野利喜雄 撮影協力/スタジオ シロバコ(500G Inc.) <公演情報> 『チャーリーニーシオ・ホット・レヴュー』 開催日時:2024年6月16日(日) 13:00開演(12:30開場) 会場:グランドサロン十三(阪急各線十三駅西口より徒歩4分) 料金:自由席5000円 ※整理番号付、ドリンク代別途要 出演:チャーリーニーシオ/月亭遊方(スタンダップ・コメディー) /オジョウサンズ(音曲漫才) /Steve Muller(タップダンス) /酒匂悠希(マジック) /グッドタイムバンド 司会:ドライ山川 主催・問い合わせ:ロックンロールドリーマー■090-3274-4236(月~金曜12:00~17:00)