『アプレンティス』場面写真公開 アリ・アッバシ監督「トランプをどう思うかは関係ない」
2025年1月17日よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国公開される映画『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』の場面写真が公開された。 【写真】若き日のトランプが“大統領”になるまで 本作は、成功を夢見る初々しい20代のドナルド・トランプが、悪名高き伝説の弁護士ロイ・コーンに導かれて驚愕の変身を遂げ、トップへと成り上がるまでの道のりを描いた伝記映画。監督を務めたのは、『ボーター 二つの世界』『聖地には蜘蛛が巣を張る』などこれまで手がけてきた作品のすべてがカンヌ国際映画祭に出品されているアリ・アッバシ。本作も第77回カンヌ国際コンペティション部門に正式出品された。脚本は、長年トランプ前大統領を取材してきた政治ジャーナリストでもあるガブリエル・シャーマンが手がけた。 公開された場面写真では、トランプがまだ純真無垢で成功を夢見る“お坊ちゃん”から、伝説の弁護士ロイ・コーンと出会い師弟関係を築き、やがて成功を収めていく様子などが切り取られている。現在の強気なトランプの姿からは想像もつかない“お坊ちゃん”のトランプ役を演じるセバスチャン・スタンは、精細な青年から成功者へと成長する過程を表現。コーン役は、『メディア王 ~華麗なる一族~』のジェレミー・ストロングが演じている。 アッバシ監督は2人の師弟関係について、「どんな関係においても、変化を遂げるのはあくまで両者だ。ロイ・コーンとの関係でトランプだけが変わったのではなく、コーンもまたトランプと関わることで変わる。トランプをどう思うかは関係なく、観る人にはこの変化を体験してほしいと思っている。この映画は、イデオロギー論争を巻き起こそうというのではなく、人間の複雑さを描いている」とコメント。 脚本を手がけたシャーマンは、「メディアを使ってニュースに自分の名前を出し続けろ、それが権力を掌握する1つの方法だとトランプはコーンから教わったんだ」とコーンから学び取った戦略を遂行していることを知ったと話す。「(観客は)トランプを激昂しやすく、人を不快にさせる男を演じる役者のように感じるだろうが、トランプ自身、そんな役どころを長いこと演じているうちに、とうとうそれが彼のアイデンティティになってしまったんだ。駆け出しの20代の頃は前のめりの野心家には違いないが、どことなく自信のない感じで、僕らの知る今のトランプとは正反対だ」とその印象を語る。 そして「人生で大事なことは勝つこと以外にないと思っている人がどうなるか、『THE APPENRENTICE』は警告を発していると思ってくれたらいい」とトランプの価値観こそ危ない倫理だと声明を出してる。
リアルサウンド編集部