夜行バスで1泊分を浮かす、価格安定の「東横イン」一択…国内出張「ホテル高騰問題」を乗り切る解決策
高騰するホテル代を、交通費でカバー…飛行機はセール多く、マイルも活用
また、ホテル代とは別に、交通費を抑えることで、出張費を節約するパターンもある。例えば、飛行機は国内線で最近、JALが「7700円」セール、ANAも毎月29日に「ANAにキュン!」、また他の航空会社もセールをたびたび行う。販売対象はやや先の日程となるが、出張予定がすでにあればとてもお得。頻繁にあるセール情報を逃さないことが大事だ。 会社勤めとは別に、自営業や、筆者のような個人事業主だと、航空会社のマイルをあらかじめ貯めておき、出張でよく使う。特典航空券の場合もあるが、マイルを電子マネー化(※)して航空券の代金に充当して支払うとさらにマイルと搭乗実績も貯まるので、後者のほうが多い。急な出張に備え、ある程度のマイルは有効期限を気にしつつも、常に残している。 ※e JALポイント、ANA SKY コイン 航空券・JRとホテルがセットになった「ダイナミックパッケージ」も、引き続き活用する。3万円以上で3000円引きなどのクーポンを配布するなど、探せば割引があることも。ただ、航空券のセールなどのほうが安いことも最近多々あるので、合計金額は必ず比べること。出発1週間前を過ぎると急に高くなるので、くれぐれも注意したい。 ◆「夜行バス」や「フェリー」でホテル代を丸ごと節約パターンも 一方、ホテル代そのものを浮かす強者もいる。その1つが、夜行の「高速バス」利用だ。例えば、東京-大阪だと、新幹線で片道1万3870円(自由席)かかるが、高速バスだと片道2000円台も。やや値が張るが、横3列の独立シート、女性専用車、完全個室で11席のみの「DREAM SLEEPER」やシェルタイプで睡眠重視の「ウィラー リボーン」などもある。 高速バスだと、目的地までピンポイントで行くことができ、朝イチで動ける便利さもある。ただ、年齢とともに疲れが残る、体力的に厳しくなるのがネック。片道のみバス利用など、上手に使い分けたいところだ。 さらに、大阪・神戸と九州方面の発着なら「フェリー」の利用価値も高い。夜に出発し、翌朝に到着する。寝るスペースに加え、大浴場もある。近年、国内主要路線で大型フェリーのリニューアルが進み、さらに快適になっている。昔のように、広間に雑魚寝や二段ベッドが並ぶのでなく、カプセルホテルのようなタイプが一般的。もちろん個室も健在だ。 出張にかかる旅費は、いまや死活問題。会社も経費に厳しく、昔からある規定をなかなか変えづらいところもあり、結局、出張マン個々の涙ぐましい努力も耳にする。ホテル側も、朝食付きから素泊まりの宿泊プランを増やすなど、価格をできるだけ抑えるところもあるという。インバウンド全盛の今、以前のようなホテルの価格や予約方法だと、もはや通用しない。出張をトータルで見て、その他で節約できる部分がどこかないかなどを探るのも必要かもしれない。 取材・文・写真:シカマアキ
FRIDAYデジタル