中国政府、フィリピンと領有権争うスカボロー礁に「領海基線」定める…一方的に発表
中国政府は10日、フィリピンと領有権を争う南シナ海のスカボロー礁について、領海を示す根拠となる「領海基線」を定めたと一方的に発表しました。 南シナ海をめぐっては、フィリピンと中国が互いに領有権を主張し、両国の船が衝突を繰り返していて、8月にはスカボロー礁上空で中国軍機がフィリピン側の機体に対し、熱と光を放つ「フレア」を発射するなど対立が激化しています。今月8日にはフィリピンのマルコス大統領が、南シナ海でのフィリピンの主権や権益を明確化する法律に署名し、中国側が反発していました。 こうした中、中国国営メディアは10日、中国政府がスカボロー礁に領海の根拠となる「領海基線」を定めたと一方的に発表しました。また、中国外務省は、「法に基づき海洋管理を強化するための正常な措置だ」との声明を発表していて、自国の領土だと改めて主張する狙いがあるとみられます。