もう「マルちゃん焼そば」に戻れないかも…埼玉『岡本製麺』の「鉄板 焼そば麺」が旨すぎた! #食楽web #焼きそば
完成した「鉄板焼そば」と「マルちゃん焼そば」を比べてみても、その違いがよくわかります。「鉄板焼そば」は、黄色く太めでしっかりとしたコシが残っています。もちろん、食べ慣れた「マルちゃん焼そば」も実に美味しいものですが、実際にいただいてみると、その差は歴然。「鉄板焼そば」は、まさにプロの味になっているのです。
炒めると風味豊かな小麦感とコシが強まった印象で、よくある「焼きすぎて焦げた」「水入れすぎでベチャベチャになった」といった失敗はなく、まさに「ザ・焼きそば」という印象。大袈裟ではなく、ここまで優れた焼きそば麺に筆者は感動を覚えました。勢いあまって『岡本製麺』に「どうしてこんなに美味しい麺ができるのか?」と電話で問い合わせしました。
全国で数軒のみ? 焼きそば麺の「蒸しっぱなし」製法
突然の電話にもかかわらず親切に対応してくれた『岡本製麺』の社長さん。「焼き方がうまいんじゃな いですか」と謙虚に接してくれましたが、同時に「鉄板焼そば」の製法の秘密も惜しみなく教えてくれました。 聞けば、「蒸しっぱなし」という製法によって作られるもので、コシや風味を引き上げるために、一般的な焼きそば麺よりもはるかに長く蒸し続けているそうです。その製法により一般的な麺よりも濃厚なやきそば麺が完成する一方、当然コストがかかる上に、蒸しっぱなしによる「歩留まり」という完成ミスがどうしても出やすくなるそうです。 また、古くはこの「鉄板焼そば」と同様の「蒸しっぱなし」の焼きそば麺を作る製麺業者は各地にあったそうですが、コストや手間がかかることから、「今では全国的に見ても、ほんの数軒でしかこの製法で作っていないのではないか」とも教えてくれました。
まとめ
突然の電話にもかかわらず、快く対応してくださった『岡本製麺』の社長さんに感謝! そして、製麺の秘密である「蒸しっぱなし」製法が、本当に全国で数軒しか行っていないとなれば、現存する「日本一の焼きそば麺」はまさにこの『岡本製麺』の「鉄板焼きそば」かもしれません。 1パッケージ200gという多めの量ではありますが、小売価格は150円前後。「マルちゃん焼きそば」に比べれば高額です。また、通信販売も行っておらず、埼玉県深谷市エリアのスーパーや道の駅に行かなければ入手できない焼きそば麺でもあります。しかし、その手間を差し引いても、手に入れたいと思わせる『岡本製麺』の「鉄板焼きそば」。どうか埼玉県深谷市エリアを訪れた際は、ぜひお土産代わりに購入し、この美味しさを味わっていただきたいと思いました。
●DATA 岡本製麺
(取材・文◎松田義人(deco))