岩田翔吉、矢吹正道との統一戦を改めて熱望「ファンが見たいんだったら価値はある」
プロボクシングのWBO世界ライトフライ級王者の岩田翔吉(28)=帝拳=が19日、テレビ番組収録後に東京・江東区のWOWOW辰巳放送センターで報道陣の取材に応じた。次戦は来年2月か3月と明かし、改めてIBF世界同級王者の矢吹正道(32)=LUSH緑=との統一戦を熱望。同級で4団体王座統一を目指す意向を示した。 WBO世界同級1位だった岩田は、王座決定戦(10月13日、東京・有明アリーナ)で同級2位だったハイロ・ノリエガ(スペイン)に3回TKO勝ち。約2年ぶり2度目の世界戦で、早大出身者初の世界王者となった。「盛り上がるカード」とリング上から10月12日にIBF王座に返り咲いた矢吹との統一戦を希望。この日も改めて「まだまだベルトを増やしていきたい。純粋にファンの人が見たいカードなんじゃないか。勝つ自信があるので、IBFのベルトもいただきたいなと思っています」と自信を見せた。 帝拳ジムの本田明彦会長(77)にも「やりたいです」と伝えており、本田会長は「分かったよ」と話したという。矢吹は岩田との早期の統一戦には「統一戦するには価値がなさ過ぎます。やるんなら両方が格をつけないと、日本タイトルマッチみたいになってしまう」と後ろ向きだった。 それを伝え聞いた岩田は「でもファンは見たいでしょ。ファンが見たいんだったら価値はあるんじゃないのって思います。もちろん防衛を重ねてやるっていうのも、それは統一戦としての価値を上げるっていう、言っている意味はすごく分かるんですよ。ただ、『(矢吹が)長くライトフライにいられるんですか』って話なんですよ。いられないんだったら、早くやった方がファンは喜ぶんじゃないのかなと自分は思う」と持論を語った。 試合から10日ほどでジムワークを再開し、既にフィジカルトレやラントレもこなしている。次戦はほかの選手との初防衛戦が有力で、「(来年)2月か3月でっていうような感じでは聞いています」と見通しを明かした。年明けからスパーリングも再開する予定。「今の段階では、ライトフライ級で最強を目指していきたい」と同級史上初の4団体王座統一に向けて突き進む決意を示した。 プロ戦績は岩田が15戦14勝(11KO)1敗、ノリエガが15戦14勝(3KO)1敗、矢吹が21戦17勝(16KO)4敗。(尾﨑陽介)