初代米大統領の邸宅から18世紀の瓶詰めチェリー発掘 果肉も残る
米南部バージニア州マウントバーノンにある初代大統領ジョージ・ワシントン(1732~99年)の邸宅跡から、18世紀に瓶に詰められたチェリーやベリー類が発見された。チェリーの保存状態は良好で、果肉の一部や種などが残っていた。施設の責任者は「想像だにしなかった見事な発見だ。(2026年の)米国建国250周年を迎える時期にふさわしい」と喜んでいる。 【写真で見る】ビンの中から抽出された液体 邸宅跡の博物館を運営する非営利団体「マウントバーノン婦人協会」によると、建国250周年に合わせた改修工事中、地下にある貯蔵庫の床下から35本のガラス瓶が見つかった。このうち29本は破損しておらず、瓶の中にはチェリーのほか、西洋スグリや干しブドウらしき果物が保存されていた。 取り出された果物は冷蔵保存され、種類を特定するために検査している。発掘関係者は「チェリーは酸味が強い種類だったため、酸が腐食を防いだのではないか」と推測している。 ポトマック川沿いにあるマウントバーノンには、ワシントンが農園を所有しており、1797年に大統領を退任した後の晩年も過ごした。【ワシントン秋山信一】