台湾高鉄、高速鉄道導入の成功経験をアピール 台北で国際会議
(台北中央社)安全かつ効率的な高速鉄道システムの国際標準化を目指す国際高速鉄道協会(IHRA)の年次総会が10月31日、台北市内で開かれ、台湾高速鉄道(高鉄)の江耀宗董事長(会長)が日本や欧州の技術を導入した台湾における高速鉄道の成功経験をアピールした。 高鉄によると、会議には日本、米国、英国、オーストラリア、タイ、ベトナムなど12カ国から約200人の鉄道会社関係者や専門家らが出席した。 江董事長は、高鉄は2007年の開業後、経営に携わる人材の現地化を迅速に実現した他、コンビニで乗車券の購入や発券を可能にするなど世界に先駆けたサービスの開発に順次取り組んだと説明。台湾の鉄道関連産業とIT技術の実力を積極的に合わせて整備や補修に必要な材料を開発し、学校や研究機関と手を組んで、多くのメンテナンスや訓練用設備を台湾独自に設計・製造することに成功したと語った。 また世界的な気候変動や温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ」への関心が高まっているのに伴い、高速鉄道は持続可能な交通システムの中での重要な選択肢だと強調。将来は世界で高速鉄道システムの建設と発展がますます当たり前になると信じていると語った。 会議には陳建仁(ちんけんじん)元副総統も出席し、高鉄は政治や経済、社会のみならず、台湾の人々の生活習慣を変えたと述べ、文化面で一つの国家の生活様式に変化をもたらしたとの認識を示した。 (汪淑芬/編集:齊藤啓介)