日向坂46「ひなたフェス」九州で約43億円の経済波及効果、来訪者はごみ拾いや寄付にも積極的
日向坂46が9月7、8日に宮崎県総合運動公園、ひなたサンマリンスタジアム宮崎で開催した「ひなたフェス 2024」に、九州全体で約43億円の経済波及効果があったことが19日、明らかになった。公益財団法人九州経済調査協会がオンライン形式で会見を行い、九州7県への経済波及効果の分析結果を発表した。 同イベントの宮崎市ブースで2日間実施し1053件の回答があったアンケートや、観光人流プラットホーム「おでかけウォッチャー」を活用し、経済波及効果を算出。経済効果(総合効果)は43・3億円があったという。県別では開催地の宮崎県が32・7億円(76%)、宮崎県以外が10・6億円(24%)と、広域に効果が波及したことが分かった。 観光消費額のうち「宿泊費」は宮崎市が約7割、宮崎市以外の県内市町村が約2割、1割弱を宮崎県以外の九州が占める。「飲食費」「お土産・その他物販費」「娯楽費等」はいずれも宮崎市が6割弱、宮崎市以外の県内市町村が3割弱、15%前後を宮崎県以外の九州が占める。県外にも宿泊や空港利用などの消費の波及が及んでおり、九州経済調査協会、調査研究部の秋野隆士氏は「ひなたフェスの前後で広く九州を周遊していただけた」と話した。 過去のイベントと比較して、遠方からの来場者が多いことも示された。「ひなたフェス」では、開催地から300キロ以上離れた遠方からの来場者が76%を占める。秋野氏は「(昨年2月)侍ジャパンの宮崎キャンプや、(今年2月)松井秀喜さんが巨人キャンプに参加した期間と比較しても圧倒的に多い」と説明した。 SDGsにも取り組み、ライブ翌日にはごみ拾いなどのクリーンイベント「SNOOPY Loves NATURE “Team up!” in ひなたフェス2024」も開催された。フェスの運営に参加していたという秋野氏は「数字だけでは見えてこない価値もあった」とし、「来場者の方はごみ拾いもですし、積極的に寄付もしてくださった。メンバーの皆さまとファンの方が一緒にフェスを作っていくという“共感”が広がっていくさまを肌で感じました」と振り返った。 日向坂46は9月にグループとして「みやざき大使」に就任。「ひなたフェス」では、宮崎県総合運動公園で「ひなたエキスポ」と銘打ち、さまざまな地元企業の飲食店、自治体などのブースが多数出店した。宮崎県の26市町村ともコラボ。JR日向市駅は、期間限定で「日向坂46駅」となった。秋野氏は「単なるライブを開催しただけでなく、地域の魅力発信につながったのも大きな意味があったのでは」とした。