衆議院選挙公示、福岡9区は異例の構図…自民党・立憲民主党とも公認候補が不在
3年ぶりの政権選択の機会となる衆院選が15日に公示され、12日間の選挙戦が幕を開けた。有権者の審判が下される27日の投開票に向け、候補者たちは街頭に繰り出し、支持を求めた。 【写真】福岡9区の立候補者
小選挙区の福岡9区は、自民党が現職参院議員のくら替えを認めなかったことで、立憲民主党とともに公認候補が不在に。無所属の前議員、緒方林太郎候補に、前北九州市議の三原朝利候補ら新人3人が挑む構図となった。
前回選で政党の推薦を受けずに自民現職(当時)を破った緒方候補。北九州市八幡西区で開いた出陣式で、「日本の厳しい問題に立ち向かう。今回も無所属での選挙。皆様に支えていただきたい」と支援を求めた。
無所属の三原候補は、9区を地盤とした三原朝彦・元衆院議員のおい。15日に公明党の推薦が決まったばかりだ。同市八幡西区での出陣式で「現職は強いが、力を団結すれば岩盤を突破できる」と声を張り上げた。
参政党の山本直緒美候補は、第一声で「子どもの自尊心を育む教育を実践したい」と強調。共産党の山田博敏候補は「金権政治の一掃」を訴え、「共産党が伸びてこそ特効薬になる」と支持を呼びかけた。
九州・山口・沖縄は37選挙区に138人
15日に公示された衆院選では、九州・山口・沖縄の9県37選挙区に138人が立候補を届け出た。2021年の前回選と比べ、選挙区は二つ減ったが、候補者は28人増えた。女性候補は29人(前回14人)で2倍以上に増え、全候補に占める割合は21%(前回12.7%)。政党別では、自民党36人、立憲民主党21人、日本維新の会17人、共産党19人、国民民主党5人、れいわ新選組2人、社民党6人、参政党20人、無所属12人。新旧別では前議員52人、元議員4人、新人82人となった。