号泣の新谷仁美、マラソン挑戦継続を示唆「こだわり持ち続けたい」日本記録届かず憔悴も「今後も可能性あるなら」
「東京マラソン」(3日、東京都庁~東京駅前) 女子で2時間19分24秒の自己記録を持つ新谷仁美(積水化学)は、2時間21分51秒で日本人トップの6位となったものの、目標としていた日本記録更新は逃した。レース後は号泣しながら、取材エリアを通過。会見では「単純に結果が出なかったということで、それ以上でも以下でもありません。本当にただただ力不足だった」と、うつむいた。 【写真】ぬってもぬぐってもあふれ出る涙 顔をゆがめる新谷仁美 自身がペースメーカーを務めた1月の大阪国際女子で前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒で日本記録を19年ぶりに更新。マラソンの日本新を目標に掲げてきただけに、「悔しい以外何もない」と記録への思いをより一層募らせ、今大会に挑んでいた。 レース後の会見で、日本記録を期した思いを改めて聞かれると、周囲への感謝に触れながら再び号泣。「私が普段からサポートしてくれる方に返せるものは本当に限られている。復帰して、一度この業界を辞めて、真っさらな気持ちでこの世界に戻ってきて、変わらずサポートしてくれる人たちがいて、月日がたって新たなチームとして私を受け入れてくれてサポートしてくれた人たちに、言葉や目に見えないものじゃなく、ちゃんと目に見えるものとして返したいというのが常にあった」。 競技人生の半生を振り返った上で、「今私が返せるものがあるとしたら、可能性があるかはわからないが、日本記録っていうタイトルは形として残るんじゃないかなと思うし、同時に、感謝っていうか『ありがとう』という言葉が伝わりやすいかなと思って、どうしても私はこだわりを持ち続けている。今後も可能性があるなら持ち続けていきたい」と、マラソンでチャレンジし続けることを示唆した。