「紅麹被害」で揺らぐ食品の安全 『GMP認証』サプリ製造工場には義務化・原材料工場は見送り 自主的に導入し安全対策徹底する工場も
■「サプリメント製造工場」にGMP認証義務付け 「原材料工場」は今後検討とされる
GMPがあればサプリを購入する人にとっても安心できるはずだが、薬局で調べてみると… 記者リポート:サプリメントのコーナーに来ました。機能性表示食品の表記はあるのですが、GMPマークは見当たりません。 店内に並ぶ200以上の健康食品に、GMPマークが表記されたものはなかった。国の研究機関の調査でも、GMPに対応した製品の3パーセント程度しかマークがついていなかったことが明らかになっている。 今回政府は、サプリメントの製造工場でGMPの認証を義務付ける対策を示した一方、原材料工場への対応は今後検討する考えにとどめている。 小林製薬では、サプリメントの製造工場では認証を受けていたが、異物の混入が考えられる原材料の工場では認証がなかった。 政府が示す対策は、健康食品の安全を守ることができるのか注目される。
■原材料工場へのGMP認証義務化見送り 「難しさがある」と検討会メンバー
小林製薬の件で問題となったのは原材料工場だが、GMP認証の義務化は今回見送られる形になった。 関西テレビ 加藤報道デスク:消費者庁の方では、その理由についていま明言できないという答えでした。国の検討会に参加したメンバーによりますと、原材料メーカーの中には、健康食品だけではなく一般食品を作っている工場で作っているところもあるので、なかなか一緒にGMP認証を義務付けることが難しいとか、そもそも原材料を海外から輸入しているケースもあり、そこまで追跡することができない難しさがあるので、対象から外されたのではないかということでした。ただ国としてはサプリメントの製造工場の方が、仕入れたときにチェックをすれば安全性が確保されるのではないかという考えが働いたんじゃないかという話をされていました。 製造工場でGMPの認証義務化ということになったが、課題もあるという。GMP認証のマークは、品質保証の目印のはずだが、商品にマークをつけているのは約3パーセント程度だということだ。 一方でこのGMP認証を条件とする通販サイトも登場し始めている。今後普及させていくには、国の検討会に参加した専門家によると、「認証を受けていることが1つのアドバンテージになる仕組みづくりが必要」という。 食品の安全性への信頼が揺らいでる今だからこそ、消費者の皆さんにGMP認証をしっかり覚えていただきたい。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年6月24日放送)
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