パワーエックスが設置施設への給電も可能な蓄電池型EV充電器「Hypercharger Pro」などを発表
蓄電池型急速充電器「Hypercharger Pro」は最大50kWで放電可能
2024年2月28日、株式会社パワーエックスは設置施設への給電に対応した蓄電池型EV急速充電器「Hypercharger Pro」と、ピークカットやBCP対策に適した産業用中型蓄電池「PowerX Cube 360」を発表した。 【写真】パワーエックス新商品の利用例などを見る 従来からある「Hypercharger」を最大150kWの出力はそのままに、大型冷却器の搭載で急速充電のパフォーマンスが向上し、さらに蓄電池のメリットを最大限に発揮するため、設置施設に対して最大50kWで放電出来る機能が追加された。 これによりピークカットによるエネルギーマネジメントを通じて電気代削減を図ったり、自立運転機能も搭載したことで停電時の予備電源としての活用にも期待できる。 また、欧州の充電規格「CCS2」と北米充電標準規格(NACS)として新たに策定された「SAE J3400」が選択可能であるため、航空機地上支援機材など、商用業務車両の電動化にも対応した。 【主要諸元 Hypervharger Pro 2024年モデル】 蓄電容量:358kWh 入力:50kVA(200V・400V 三相) 充電口数:2 充電方法:CHAdeMO、(オプション)CCS2/SAEJ3400 ピーク出力(~10分):~150kW(1台充電時にブーストモード) 連続出力:~120kW
「PowerX Cube 360」は産業用ニーズに対応して商品化
「PowerX Cube 360」は店舗や施設でのピークカットによる電気代削減やBCP電源としての活用、さらには太陽光発電所に併設する用途でも利用可能な汎用性の高い蓄電池だ。 蓄電池型EV急速充電器で実績のあるバッテリーエネルギー貯蔵システムを産業用のニーズに合わせて改良を加えて商品化したモデルとなる。 平時は店舗や施設において電力需要のピークを抑えるピークカットや、電気代が高い時間帯に蓄電した電力を使用するピークシフトによって電力コスト削減を図り、災害などの非常時にはブラックスタート用の非常用電源として事業に必要な電力を確保することが可能だ。 さらに、ソーラー発電設備を持つ事業者にとっては、出力抑制で売電できない電力を蓄電し、後から電力系統に供給するなど電力運用性能の向上も実現できる。 【主要諸元 PoweX Cube 360】 定格容量:358kWh 運転電圧範囲:600~730 外寸(W×D×H):1800×1192×2550 重量:4400kg 入力電圧:200V/400V/480V、三相交流、最大100kVA 出力:~80kW バッテリー:リン酸鉄リチウムイオン電池(LFP) 防水等級:IP54(屋外設置タイプ) 動作周囲温度:-20℃~50℃ 拡張性:最大4機のPowerX Cubeの並列接続可能 機能:ピークカット、自立運転、ブラックスタート等