『虎に翼』別れ際までユーモアを忘れない仲野太賀 森優太×ベルセバの劇中歌が涙を誘う
第40話の劇中歌にはベルセバのスチュアート・マードックが参加
優三が出征していくラストにかかっている劇中歌は、メインテーマ「You are so amazing」に“ベルセバ”ことBelle and Sebastianのボーカル、スチュアート・マードックが歌唱を担当した新たなバージョン。『虎に翼』の劇伴としては、「はて?」や「スンッ」など様々な楽器を使ったユニークなサウンドが印象的だが、今回のメインテーマのような優美な音色がシーンの世界観をさらに惹き立ててもいる。『NHKドラマ・ガイド 連続テレビ小説 虎に翼 Part1』(NHK出版)で森は「You are so amazing」について、「生きづらさを抱えているすべての人たちに寄り添う音楽を目指しました。だから、メインテーマだけれど、朝ドラらしいキラキラした感じで始まる曲ではありません。切ない雰囲気で始まって、少しずつ希望の光がさすような曲になっています」と答えている。 ちなみに、6月21日公開になる映画『朽ちないサクラ』の劇伴も森が担当。筆者は試写ですでに観ているが、アンビエント/エレクトロニカといったジャンルのサウンドが深淵な物語の世界観を表現しており、今回の「You are so amazing」にも通ずる部分を感じさせる。 5月25日の『土スタ』(NHK総合)は明治大学から伊藤沙莉と仲野太賀をゲストに迎えて放送ということで必見の内容となりそうだが、その先の第9週で描かれるのは東京大空襲。モンペ姿の寅子が、河原で「日本国憲法第14条」の公布が掲載された新聞を読み、肩を震わせ涙を溢す、第1話へと繋がっていく。
渡辺彰浩