広島から成田へ、クロネコ貨物機チャーター便 実証事業で生鮮品など輸送
広島空港を運営する広島国際空港会社(HIAP)は1月9日、広島県が貨物専用機のチャーター便を活用した実証事業を展開すると発表した。事業者はヤマトホールディングス(9064)と日本航空(JAL/JL、9201)、JALグループのLCCスプリング・ジャパン(旧春秋航空日本、SJO/IJ)の3社で、県内の荷物を成田空港へ輸送し採算性などを検証する。 【写真】ヤマトのA321ceo P2F初号機の貨物室 運航日は16日で、北九州から広島に到着後、貨物を積み込み、成田へ出発する。広島着は午前10時10分、広島発は午前11時10分を予定する。積載貨物は宅急便のほか自動車・半導体部品などの工業製品、生鮮品など。 ヤマトHDは成田空港を拠点とし、エアバスA321ceo P2F型貨物機の運航を2024年4月11日に開始。JALグループが整備などを担い、スプリング・ジャパンが運航する。同年4月1日に施行されたトラックドライバーの時間外労働の上限規制など、輸送力減少が懸念される中、首都圏から北海道や九州、沖縄への長距離トラックによる宅急便輸送の一部を補完する狙いがある。 現在の冬ダイヤの就航地は拠点の成田をはじめ、羽田、札幌(新千歳)、北九州、那覇の5空港で、1日14便(片道)設定した。東京(成田・羽田)-札幌間の成田→札幌→羽田→札幌→成田ルート、東京-北九州間の成田→北九州→羽田→北九州→成田ルート、成田-北九州・札幌間の成田→北九州→新千歳→成田ルート、成田-那覇・北九州間の成田→那覇→北九州→成田ルートの4ルートを、3機あるA321P2Fで運航する。
Yusuke KOHASE