7年間自宅で保護していた野生リスが、通報を受け安楽死。ネットでは「動物に罪はない」「かわいそう」(アメリカ)
アメリカ・ニューヨーク州で10月30日、男性の自宅で7年間保護されていたリスとアライグマが安楽死させられた。SNSでは世話する様子が投稿され、フォロワー数は88万人を超えていた。 【動画】リスの飼い主マーク・ロンゴさん
ABC7 シカゴによると、マーク・ロンゴさんは7年前、母リスが自動車にはねられたのを目撃し、孤児となったリスを自宅で保護することに決めたという。 ロンゴさんはリスをピーナッツと名付け、世話する様子をSNSに投稿していた。一度、ピーナッツを森に返したが、その翌日、怪我をした状態で家に戻ってきたという。 ピーナッツはインスタグラムで人気を集め、約88万人のフォロワーに支持されていた。 アライグマのフレッドは、数カ月前に玄関先に捨てられていた。ロンゴさんは、フレッドのケガが治るまで自宅で保護し、森に放すつもりだったと明かしている。
AP通信によると、匿名の通報の後、ニューヨーク州環境保全省(DEC)の警官は10月30日、ロンゴさんの自宅を家宅捜索し、ピーナッツとフレッドを押収した。 DECは声明の中で、「狂犬病を媒介する可能性のある野生動物の危険な飼育や、野生動物をペットとして違法に飼育しているという複数の報告を一般市民から受け、調査を開始した」と述べた。 ニューヨーク州では、野生動物をペットとして飼育するのは違法である。 DECとシェマング郡保健局は11月1日、ピーナッツとフレッドについて新たな声明を発表した。 「DECは10月30日、人間と同居していたアライグマとリスを押収した。家宅捜査中、捜査関係者がリスに噛まれた。狂犬病検査の一環のため、2匹とも安楽死させた」
ロンゴさんは、ABC7 シカゴの取材に応じた。 「正直なところ、まだ実感が湧きません。私が住んでいる州が私を標的にし、愛らしい2匹の動物を連れ去りました。保護するわけでもなく、2匹を殺したのです」 New York Postの取材には、涙ぐみながらピーナッツとの思い出を語った。 「ピーナッツのことを、このようなかたちで知られたくはありません。彼の人生を振り返って、幸せで楽しいものだったと、意味のある命だったと思ってほしいです」 ABC NEWSによると、ロンゴさんと妻のダニエラさんは、2023年4月に農場「P'Nuts Freedom Farm Animal Sanctuary」をオープンした。現在、馬、ヤギ、アルパカを含む約300頭の動物を飼育している。 押収されたとき、ロンゴさんはピーナッツを「農場の来場者を教育するための動物」としての認定書類を提出している最中だったという。 ピーナッツのインスタグラムには、「安楽死なんて信じられない」「動物に罪はない」「かわいそう」などコメントが寄せられている。
BuzzFeed Japan