「ル・マン24時間」で優勝したチーム郷の「アウディR8」の実車が! ドイツの田舎町にどうして巨大な自動車ミュージアムが…?【みどり独乙通信】
日本のレースファンは必見のマシンも展示
この「Nationales Automuseum The Loh Collection」は、欧州内の著名なミュージアムと提携しており、互いの車両の貸し借りもされているそうなのです。例えば、今はル・マンのサーキットミュージアムに1台貸し出しているとのこと。 モータースポーツの展示フロアで最も私が驚いたのは、2004年にル・マン24時間耐久レースLMP1クラスに参戦して総合優勝を果たしたプライベートチーム「Audi Sport Japan Team Goh」のアウディ「R8」の実車が、なんとこのミュージアムの所蔵されていること。ドライブした荒 聖治、リナルド・カペッロ、トム・クリステンセンの3名の選手のファンの方々には、ぜひとも実車をここまで見にきてもらいたいですね。 このアウディR8、レース後はチームオーナーである郷氏が所有していたそうですが、時を経てこのミュージアムのロー氏のコレクションとなり、大切に保管・展示されています。日本人としてドイツのこんなステキなミュージアムで対面できるなんて、とても感激です。 館内にはステキなレストランやカフェテリアコーナー、ショップ、SIMレーシング、スロットカーコースもありますので、休憩をしながらゆっくり見学をすることができます。 このミュージアムのオーナーでもあるロー氏がなぜ、フランクフルトやミュンヘン、ベルリンなどの大都市ではなく、あえてご自身の出身地である地方にミュージアムを作られたのかといえば、美しい村の地域経済の活性化を考えたからだそう。都会にミュージアムを作った方が集客率も大幅にアップし、収益には優位です。しかし、ロー家は長年住んでいるこの地方を中心に事業を展開しているだけに、地元への恩返しのためにも経済的な還元を望んでいるとのこと。また、大都市にはない旧き佳き美しい地方のドイツにもぜひ足を運んで頂きたいと、ロー氏をはじめとしたミュージアムの方々は願っているそうです。
池ノ内みどり(IKENOUCHI Midori)
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