歴史に翻弄された天才少年の半生をたどる 宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』【直木賞候補作】
第170回芥川賞・直木賞が17日に発表されます。その発表を前に、新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)のなかから、最も優秀な作品に贈られる直木三十五賞の候補作の1つ、宮内悠介さん(44)の『ラウリ・クースクを探して』を紹介します。 作品は、ソ連崩壊という歴史の荒波に翻弄(ほんろう)されたプログラミングの天才少年ラウリ・クースクの半生をたどる物語です。 宮内さんは、今回が4度目の直木賞ノミネートとなりました。また、芥川賞には2回ノミネートされています。