東京五輪個人メドレー2冠・大橋悠依、引退会見で競技生活に「120点と言いたいが…」やり残したこと挙げ「95点」【競泳】
競泳女子で2021年東京五輪個人メドレー2冠の大橋悠依(29)=イトマン東進=が18日、東京都内で引退会見を開いた。この日は大橋の29歳の誕生日。新たな門出を祝して、恩師であり東洋大の平井伯昌監督(61)から花束が贈られた。来年からは大学院へ進学し、スポーツ栄養学について学ぶ予定。10月からイトマンスイミングの特別コーチに就任したことも発表された。 晴れやかな笑みを浮かべた。パンツスーツ姿で会見した大橋は「本当に充実していて大満足の水泳人生でした」と語った。約21年間の競技生活を振り返って「本当は120点と言いたいが、やり残したことを1つ挙げるとしたら、世界記録の樹立を(400メートルで)4分30秒を出した時にもっと狙っていくべきだった。95点にしたいと思う」と自己評価した。 引退を決断したのは約1年前。パリ五輪出場を目指し、厳しい冬季練習を乗り越えるにあたって「最後だと思わないと練習をやり切れない」と覚悟を決めた。パリ五輪は200メートルに出場。準決勝全体12位で決勝進出を逃したが、東京五輪にはなかった大歓声を浴びた。9月に佐賀県で行われた国民スポーツ大会を現役最後のレースと明言し、成年女子200メートルを2位で終えた。 会見の終わりにサプライスがあった。所属先の先輩で、男子背泳ぎで五輪4大会連続出場の入江陵介さん(34)から、バースデーケーキが贈られた。入江さんと同じく特別コーチに就任し、「技術面で教えることは難しいかもしれないが、メンタル面など自分の経験を通して伝えられると思う。五輪の金メダルに届くような選手をイトマンから出していきたい」と”大橋2世”の育成に意欲を示した。
中日スポーツ