人材確保へ積極姿勢 ふるさと合同企業説明会【長野県飯田市】
長野県飯田職業安定協会とハローワーク飯田は26日、来年3月の大学、短大、専門学校卒業予定者と3年以内の既卒者を対象にした「ふるさと合同企業説明会」を飯田市座光寺のエス・バードで開いた。人手不足を背景に、昨年の70社を上回る80社が参加。開始から多くの学生が来場し、企業、学生とも積極的な姿が見られた。 主催者によると申し込み開始から4日で参加企業枠がいっぱいになった。全体で89社から応募があったが、会場の都合で断った。中には企業説明会に参加するため、同協会の会員になった会社もあり、「人材確保に向け、新卒ら若者を採用したいという思いが強く表れている」とした。 開始前から大勢の学生が集まり、主催者によると午後1時の開始から約100人が来場。出足は昨年とほぼ同様だった。同協会は学生への周知に向けウェブ広告を掲載し、関西圏まで参加を募った。 学生は各企業ブースを回りながら、会社の事業内容や求人条件の詳細、応募方法などを熱心に聞いていた。専門学校2年で飯田市出身の男性(19)は「取得した資格を生かせそうな企業があったので参加した。地元への就職をはっきりと決めてはいないが企業を知る良い機会にしたい」と話した。 建設業の人事担当者は「業界全体で採用が厳しく、本当に人が来ない」と現状を語り「多くの学生と触れ合う数少ない機会だ」と話していた。製造業の会社は「知名度がないため、採用には危機感を持っている」とし「技術系を募集しているがスキルは必要なく、ものづくりに価値を見いだす人を採用したい」と語った。 説明会に先立ち、ハローワーク飯田が就活支援セミナーも開いた。