<響け!ユーフォニアム>9年で描けた久美子の成長 最終章の第3期は? 石原立也監督インタビュー
久美子と真由の出会いのシーンもそうだが、「響け!ユーフォニアム」は光の使い方が絶妙だ。キャラクターの心情を表現する上で、光が大きな要素になっているようにも見える。
「演出的に光でキャラクターの心情を表現することもありますし、キャラクターの位置関係も表現しています。例えば、第2期のみぞれと希美のシーンで、日陰でうずくまっているみぞれが、光の中に出ていく表現がありましたが、演出的にそういうふうに光を使うこともあります。絵というのは結局、光と影ですし、丁寧に描こうとしています。第3期では、第2話で出てくる久美子と麗奈のシーンの光にもこだわりました。夕方、雨が降っていたけど、山に西日が差して、光が当たる。僕自身もこれまで見たことのある光景で、それを表現しようとしました。撮影さんも頑張ってくれたシーンです」
最終章となる第3期はこれまでの集大成なのかもしれない。久美子たちの成長、心の動きを丁寧に描いている。
石原監督は「僕の気持ちとしては、この作品においてはやりきったかな?という気もするんです。僕は、吹奏楽のことも全然知りませんでしたし、割と畑違いの作品ではあったのですが、3年分のキャラクターの成長を描けたことが、すごく面白かったです」と思いを語る。
久美子たちは、どこに向かうのか? 第3期も京都アニメーションならではの美しい映像で、最高のフィナーレを飾ってくれるはずだ。