部下が「指示待ち社員」か否かを見極める“2つの方法”とは?【コンサルが解説】
やらなすぎの人は、文字どおり「桁違い」の努力をしないと、周りからは主体性を発揮しているとは思われない。そのことは必ず頭に入れておこう。 もともと〈10〉だったものを、〈100〉とか〈1000〉にするぐらいにする気持ちが必要だ。そうでない限り、アウトサイドインの人がインサイドアウトの思考を持つことなど、できないのである。 ● どれくらい努力すれば 認められるかを体験させる それでは、どのようにしたらバランスのよい主体的な人に変化するのか? やりすぎの人は簡単である。 〈300〉→〈200〉→〈150〉→〈120〉と努力量を減らせばいいだけだ。 能動的にやりすぎなのだから、それほど負荷を覚えさせることなく、期待基準へと近づけていける。 一方、やらなすぎの人は、「桁違い」の努力が必要になるゆえに、多くの場合、〈10〉→〈15〉→〈20〉→〈40〉→〈60〉→〈65〉→〈70〉→〈74〉……。という感じで徐々に期待基準に近づけていくことになる。本人はどれぐらい足りないのかをイメージできないので、恐る恐る増やしていくから時間がかかる。 こうした「やりすぎの人」と「やらなすぎの人」の違いは、考え方の違いから生まれている。 やりすぎの人は、うまくいくか確実ではなくても、未来に期待し、時間や労働力を投下する、「期待最大化」の思考を持っている。 一方で、やらなすぎの人は、確実に手に入るものには力を入れるが、そうとは限らないものには及び腰になる、「不安最小化」の思考を持っている。 ゆえに、主体性に欠ける人を変えるためには、主体的に動くことの不安を減らしていく必要があるのだ。 そのやり方とは、主体的に動くべき努力量を、強制して「理解」させることだ。 ただし、ここで言う「理解」とは、「理解=言葉×体験」と考えてほしい。言葉と体験、両方が伴って理解なのである。 特に、過去の体験が乏しい若者は、「理解は前になく、後にある」と考え、「体験」を「強制」させる必要がある。
横山信弘