東京E-Prix FP1:フォーミュラEが“飛んだ”!日本初の公道レース、ニッサンは不運なもらい事故
2024年3月29日、日本で初めての公道レース『ABB FIAフォーミュラE世界選手権・2024東京E-Prix(イープリ)』が初日を迎え、30分間のフリー走行1回目が行われた。 有明・東京ビッグサイト周辺の一般道を封鎖し、東京のビル群などが背景に見える特設コースを世界最速の電動フォーミュラカーが駆け抜けた。 日本メーカーで唯一参戦しているニッサン・フォーミュラEチームは、紅白に桜という春らしいカラーリングだ。 実力十分の多くの元F1ドライバーなども出場しており、東京大会でも激しい戦いが期待される。 ■午前中の暴風雨から一転、午後は晴れ 午前中は激しい雨と湾岸エリア特有の強い風が吹いてダウンコートがないと肌寒く、傘を持っているのも難しいくらいの悪天候。天気予報では午後から晴れになっているものの、豊洲エリアが霞むほどの天候だったため心配された。 しかし昼前には傘がいらないほどの小雨となり、午後には太陽が顔を出し、薄手のセーターを着ていても暑いくらいの気温まで回復した。 コース上は大部分が乾いていたが、日陰の場所などところどころ濡れているところもあり、走行するのに難しいコンディションで、5号車のジェイク・ヒューズ(ネオム・マクラーレン)はフロントウィングにスポンサー看板のようなシートを引っかけて走る場面も見られた。 ■フォーミュラEが飛んだ! 30分の短いセッション中に2回の赤旗が出された。 最初の赤旗は開始10分も経過しない頃、ターン4で2号車のストフェル・バンドーン(DSペンスキー)のマシンがトラブルで止めてしまった。 原因は不明だが、考えられるのはターン2~3の間が平地から下り坂になっていて、そこをレーシングスピードで通過するすべてのマシンが4輪とも浮いて飛んでいるのが目視でも確認でき、着地時に「ガシャン」とフロア(底)を打つ激しい音が響いて路面も削れていたことから、その衝撃が影響したと考えてもおかしくない。 着地した後、姿勢を乱してカウンターを当てながら走るシーンも多く見られた。 ■ニッサン23号車がもらい事故で2回目の赤旗 2回目の赤旗は残り4分となった頃、ターン1のブレーキングでミスをして直進したサム・バード(ネオム・マクラーレン)が、ピットレーンから出てきたサッシャ・フェネストラズ(ニッサン)に接触し、赤旗が出された。 もらい事故となったニッサンの23号車は、ダメージを負って、コースマーシャルに押し戻される形でピット方向へ。修復をしなければならなくなったニッサンチームは長い夜になりそうだ。 ■1秒に15台!ニッサンの巻き返しに期待 最速タイムはロビン・フラインス(エンビジョン・レーシング)で、15番手のジャン-エリック ベルニュ(DSペンスキー)までが1秒以内という接戦だ。 ニッサンは、9番手にオリバー・ローランド、もらい事故のサッシャ・フェネストラズは18番手で、明日の巻き返しに期待したい。 明日は早朝から3セッションを行う忙しい1日となる。 8:00 フリー走行2回目(晴れ、14℃、風0m) 10:20 予選(晴れ、18℃、風1m) 15:04 決勝レース(晴れ、21℃、風4m) 日本初開催のフォーミュラE決勝日は、気持ちの良いお天気の中で開催される予定だ。