次の食品ブームは「焼き芋」? 個人投資家が【ドンキ】に目を付けた理由
上場以来、右肩上がりの「ドンキ」
パン・パシフィック・インターナショナル(7532)の業績の推移を確認すると、なんと驚いたことに、2024年6月期で、35期連続増収続増益です。今期25年6月も、予想では前年を超えますので、36期連続で過去最高の数字を更新することになります。コロナ禍ですら減益していないなんて、恐ろしい実力の持ち主です。 あらためてドンキの魅力を考えてみると、逆張り経営にあることが分かります。まず、他の小売店が閉店する時間帯に営業をするナイトマーケットを導入していること。これは、夜のエンタメが少ないといわれる日本において、インバウンド客が遊べる数少ない場所となり、優位性があります。 そして、敢えてお客さんが、商品を発見しづらいようにぎゅうぎゅうに陳列し、宝物さがしのようなワクワク感を与え、衝動買いしやすい仕掛けとなっているのも中毒性があります。 国内では、2025年1月に高知店をオープン予定で、それによりドン・キホーテの全都道府県制覇が達成されます。となると国内よりも海外での展開が期待されますが、現状、当社の海外売上比率は16%程度ですので、拡大余地はまだまだありそうです。 焼き芋のみならず、細かいヒット商品をたくさん生み出すことで、リスク分散をしながらトータルで成長してきた当社が、今後、どこまで連続で拡大していけるのか興味深いです。 株価は1996年の上場以来、株価は上げ下げをしながらも右肩上がりを続けています。TVCMに世界的スターのブルーノ・マーズを起用したことからも、当社の世界進出への野望が見え隠れします。なんとかショックといった相場全体が大きく下がったときには、つかさず拾ってホールドしておきたい銘柄です。 ※本記事は投資助言や個別の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
藤川 里絵(個人投資家/CFP)