天然記念物の渡り鳥「ヒシクイ」飛べない?ケガ? ゆっくり国道を歩く姿も 専門家「通行注意を」 沖縄・名護
【名護】8月中旬ごろから、名護市呉我や仲尾の羽地内海沿いで確認されている国指定天然記念物の野鳥ヒシクイが、少なくとも3週間以上にわたり、周辺区域にとどまっている。けがなどの異常で飛べないとみられ、4日は車が行き交う中で、餌をとるために、ゆっくりと歩いて国道505号を横断する姿が見られた。横断の際、通行する車両が停止して事なきを得たが、鳥類の専門家らは注意を呼び掛けている。 冬鳥なのにナゼ 季節外れのヒシクイ確認 沖縄・名護 国天然記念物の冬鳥
ヒシクイは冬鳥で、夏の時期に県内で確認されるのは珍しく、ほとんど例がない。4日にヒシクイを発見し、見守っていた崎濱美由紀さん=名護市=によると、国道を横切り、海の反対側で植物を食べていた。海の方へ戻る際には通行車両にひかれそうになるなど危険な場面もあった。崎濱さんは「(1羽だけ)はぐれているので、どうにか救いたい」と話した。 国指定屋我地鳥獣保護区管理員の渡久地豊さんは「飛んでいる姿が見られていないが、映像などを見る限り、餌は食べられているようだ。弱ってくると緊急救護をする可能性もある」と話した。通行車両に対して「ロードキルにならないよう、気をつけて通行してほしい」と呼びかけた。 (池田哲平)
The Ryukyu Shimpo Co., Ltd