「みどり戦略」に学生たちが挑む 環境負荷学び実践へ 農水省全国大会、参加者募る
農水省は、高校生や大学生による環境負荷低減の取り組みを募る全国大会「みどり戦略学生チャレンジ」を初めて開く。同省の「みどりの食料システム戦略」に基づき、堆肥の活用や化学肥料の低減、食品ロス削減などを生徒・学生が実践し、達成度や独創性などを評価する。5月31日まで、同省のホームページで参加を受け付ける。
同戦略は、2050年に化学肥料使用量の30%低減や農林水産業の二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロ化などの目標を掲げる。大会で学生らに環境配慮の実践を促し、「将来を担う若い世代に戦略を理解してもらう」(同省みどりの食料システム戦略グループ)狙いだ。 高校の部と大学・専門学校の部に分けて参加者を募る。参加した学生らは、1~10月の期間内に環境負荷低減の取り組みを実践。農業高校や農学部に限らず、全国の高校や大学の生徒・学生個人やグループが参加できる。 具体的には、土壌分析による化学肥料の低減や人工知能(AI)を活用した加工・流通の合理化、規格外農産物の加工利用などの取り組みが対象になる。学生らは、活動の目的や内容、結果をまとめたポスターを作り、10月中に提出する。 全国9ブロックで地方大会を開き、突破した学生らが全国大会に出場できる。取り組みの達成度や独創性、自主性などを評価し、最も優れた取り組みに農水大臣賞を授与する。 同大会は今年度、関東農政局が先行して開催。除草などにアヒルを使った無農薬の水稲栽培や、バイオ炭を施用したサツマイモの品質調査などの取り組みが集まった。