失速しわざと敗者復活に…「長い間体がオンの状態」米選手がレース戦略の功罪を明かす【110mハードル】
◇パリオリンピック2024 陸上 男子110mハードル パリ五輪の陸上では、200mから1500mの全10種目で“敗者復活レース”が採用。この制度を活用してレースに臨む選手が現れました。 【画像】村竹ラシッドは決勝レースで“ジョジョ立ち”披露 男子110mハードル、アメリカのフレディー・クリッテンデン選手は現地4日の予選のレース、他の選手が準決勝進出に向け疾走する中、五輪代表とは思えないほどゆっくりとしたスピードで走り、棄権を除いた全体最下位の18秒27でフィニッシュ。敗者復活にまわりました。 すると6日の敗者復活レースでは13秒42をマークし、全体1位で余裕の通過。8日の準決勝も着順2位の13秒23で決勝進出を決めました。 決勝のレースでは13秒32とタイムを伸ばしきることができず、6位となったクリッテンデン選手。 レース後には、あえて敗者復活レースにまわった戦略を話しました。 「私の目標は決勝進出で、決勝でいい走りをすることでした。第1ラウンドはゆっくり走って、敗者復活戦に賭けようと思いました。たくさんラウンドがあって、長い間体がオンの状態でした。それがうまくいきました」 予選から準決勝までは中3日空きますが、6日の敗者復活レースに出場することで、中1日でレースを刻むことができ、コンディションを保ったまま準決勝のレースに臨め、目標としていた決勝進出を果たすことができたといいます。 一方で「回復が難しかったです。1レース余分に走っているので」と体力面でのデメリットも感じた様子。 クリッテンデン選手は「レースができて、高いレベルでベストで競技できてうれしかったです。決勝に出て結果も出せたし、とてもうれしいです」と振り返りました。 パリ五輪から採用された敗者復活の制度。今後、競技日程を踏まえた戦略が増えてくるかもしれません。