「ヴァシュロンコンスタンタン ラウンドケース」平野史也(FUMIYA HIRANO BESPOKE/ビスポーク職人)──特集「これが私の一生モノ時計」
パリ五輪の金メダリストからファッション業界人まで各界の時計好きが愛用している一生モノを公開。ビスポーク職人、平野史也はヴァシュロンコンスタンタン ラウンドケースを選んだ。 【写真を見る】平野史也が選ぶ“次の一生モノ時計”は?
平野史也 FUMIYA HIRANO 2012年に渡英しテーラリングを学んだのち2020年に帰国。フルビスポークだけでなく、MTMのほかトラウザーズ専門ブランド「フミヤヒラノザトラウザーズ」も展開。 VACHERON CONSTANTIN ラウンドケース ロンドンの「ヘンリープール」で修業を積んだビスポーク職人、平野史也が愛用するのはヴァシュロン・コンスタンタンのヴィンテージ、ラウンドケースだ。 「ヴァシュロンを着けているテーラーが少なくて、人と被らないところがいいな、と思って探していた時に出合ったのが、このラウンドケースでした。自分の美学に合うと感じてビビっときましたね。一番好きなところはフォルム。シンプルなんだけれど、エレガントなところがいい」 楔形の針とインデックス、僅かにラウンドしたラグなど、さりげなく趣向を凝らしたディテールは、まさに英国的アンダーステイトメントに通じるものがあるようだ。 「過剰に高価そうに見せず、存在感があるのに主張しすぎない。そんなところが自分の感性にフィットしています」
平野史也が選ぶ“次の一生モノ時計”は?
「今、新品で購入することができる次の一生モノ時計の候補は?」の問いに、平野史也が答えた。 「スーツを着た時に悪目立ちしないヴァシュロン・コンスタンタンの時計は、もっと日本のドレスマンたちに認知されるべきだと思います」と語る平野。次の一生モノ時計の候補を尋ねると、「新作時計ですと、トラディショナル・オートマティックがいいですね。先端が鋭く細くなった時分針などディテールは美しいのですが、でも全体の印象がシンプルなところがいい」 平野が選ぶもう1本は、暑い日や休日のジャケパンに合わせる「サントスドゥカルティエウォッチ」だ。 「サントスには120年の歴史があり、上品かつマスキュリンで飽きがこないデザインが特徴。長い歴史のなかで洗練を極めてきた名作を自身の腕に着けられることは、至高の喜びです」