反則タックル問題で関東学生連盟が会見(全文2)内田氏、全てに信用性がない
5月3日から試合前日までに起きた事実
アメリカンフットボールの日本大学選手による反則タックル問題で、日大が所属する関東学生連盟が29日夕、臨時理事会を開き、日大関係者らの処分を決定。臨時理事会の終了後、午後8時半をめどに記者会見を開き、処分内容などについて説明した。 会見には学生連盟の柿澤優二理事長、森本啓司専務理事らが出席した。 報道によると、日大の内田正人前監督と井上奨前コーチの「除名」処分が検討されていた。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは【中継録画】反則タックルで関東学生連盟が処分決定 臨時理事会後に会見」に対応しております。 ◇ ◇ 森本:はまってしまった当該選手はレギュラー陣が行う練習から外され、ただグラウンドを走らされたり、声を出させられたりしました。練習終了後のハドルで全員の前で名指しで叱責されることもあり、チームメートの目から見てもつらそうな日が続きました。ところが現役時代のポジションも同じディフェンスラインで一番親密そうに見えた井上コーチは、このはまってしまった当該選手を監督のいじめから守ろうとはせず、むしろそれに輪を掛け当該選手をより厳しく指導するようになりました。こうした精神的重圧から、当該選手は顔つきまで変わってしまったと言う選手もおります。チーム内にはあれはちょっとやり過ぎではないかと思う者もあったそうです。しかし内田監督やその意に沿って動いている井上コーチにそんなことを言えるはずもありませんでした。これからは主に5月3日から6日にかけての起こった事実です。 5月3日、練習時当該選手はやる気がないという理由でスクリメージ、試合形式練習から外されました。当該選手は5月初めからやる気が感じられないという意味の注意を、よく監督やコーチから受けるようになっていました。その日もチームメートの目にはいつもどおりの当該選手であり、気を抜いたプレーをしているようには見えませんでしたが、あるプレーでクオーターバックを仕留められなかった、つまりタックルをできなかったという理由で練習から外されました。同日の練習終了後の、前のハドル、これは部員が集合して監督、コーチ等からその日の練習の公表を受けるミーティングになりますが、その場では内田監督から当該選手はやる気があるのかないのか分からない、そんなやつは試合にも練習にも出さないという発言がありました。 5月4日、この日の練習前に当該選手は内田監督から直接、日本代表を辞退しろと告げられました。当該選手は日本代表に選抜されたことを誇らしく思い、代表の練習に参加できることを楽しみにしていました。従って代表辞退を理由も告げられず命令されたことは当該選手にとって内心不満であったが、内田フェニックスでは監督の言うことは絶対でありましたので不満を言葉に出すことも、理由を尋ねることもできませんでした。当該選手はとても落ち込んだそうです。 その日の練習ではディフェンスインディー、これは守備の個別練習という意味ですが、これのときに真っ先にタックルせず、ダミー、タックル用のタックル練習用の用具、ダミーといいますが、これを抱える役をしたことで、なぜおまえが最初にダミーを持つんだ。やる気があるやつはタックルするほうを先にやるはずだと井上コーチに怒られ、グラウンドを10周走らされたあとに声出しをさせられました。当該選手の声は特に小さいということはありませんでしたが、内田監督がぼそっと当該選手の声が小さいという指摘をすると、井上コーチから声が小さいと叱責されました。 5月5日、試合の前日の練習でも当該選手は翌日の試合に出場予定の選手が行うディフェンスのウォークスルー、これは動きを確認するためゆっくりとした動作の練習です。この練習の中に加えてもらえず、離れた位置から声出しをさせられました。そのウォークスルー練習中に井上コーチから、ちょっと、と呼ばれ、練習から少し離れたところで次のようなことを言われたということです。監督が相手クオーターバックをつぶすなら試合に出してやると言っている。おまえは相手のクオーターバックと友達なのか。知り合いじゃないんだろう。関学との定期戦なんてなくなったっていいだろう。関学のクオーターバックがけがして秋に出られなければ日大にとって得だろう。当該選手はこれはつまり関学のクオーターバックをけがさせてしまえという指示だと受け取ったが、監督やコーチからの指示にノーとは言えないので取りあえず、はい、と答えました。 また、その会話の中で井上コーチから、その髪のままじゃ、髪の毛ですね、髪の毛のままじゃ試合に出せないな、坊主にしてこいとも言われたので、帰宅後、丸刈りにしました。その日の練習後のアイシング、これは打撲部位や疲労部位に氷を当てることをいいますが、それをやっているときに当該選手は同じポジションの先輩から、井上コーチがこう言っているわ、と次のことを伝えられました。それは1プレー目からアラインはどこでもいいから、リードもしないでクオーターバックに突っ込め。つまりこれはセットする位置はどこでも良く、目の前のラインズの選手に当たることもしなくていいから、ただクオーターバックに突っ込めというようなことでありました。その夜、当該選手は丸刈りにしたものの、本当にクオーターバックにけがをさせないといけないのかと悩みました。だが、もし指示に従わなかったらこれからずっと今週のように、練習からも試合からも外されてしまうかもしれない。仮にまた日本代表に選ばれても行かせてもらえるのだろうか、もらえないのではないだろうか、そういう不安が募るばかりで、これは耐えられないという持論になりました。