装飾古墳 国内の3割近くが熊本に 九州から東北に伝播した例も
熊本県立装飾古墳館が10月20日、国内の装飾古墳の最新の数を発表した。全国で765基あり、都道府県別では熊本が212基。2位の福岡(81基)の2.6倍とダントツだ。なぜ、熊本にはこれほど多いのか? 山鹿市鹿央町にある装飾古墳館を訪ねた。 【写真】さまざまな品々が浮き彫りで描かれている大鼠蔵東麓1号墳の石棺=熊本県立装飾古墳館提供 装飾古墳数の更新は2012年5月以来。古墳を管理する自治体などに調査票を送って、古墳の形や、装飾の色や形など細かく答えてもらう。そのため、毎年依頼するわけにもいかないという。この12年間で全国で105基、熊本では17基増えていた。 都道府県別で見ると、上位10府県に熊本、福岡、宮崎、佐賀、大分と九州が5県も入っている=表。「装飾古墳のルーツの一つは八代海沿岸にあり、そこから広がったと考えています」と装飾古墳館の前副館長坂口圭太郎・学芸課主幹(60)は話す。
朝日新聞社