【バイク試乗記】ロイヤルエンフィールド「ヒマラヤ450」をテスト! 2024年夏に販売開始された水冷単気筒アドベンチャー
高速道路も余裕があり、250オフロード車的な魅力もある
2023年11月に発表され、2024年夏から日本での発売がスタートしたロイヤルエンフィールドのコンパクトアドベンチャーモデル「HIMALAYAN 450(ヒマラヤ・ヨンゴーマル)」。日本のオンやオフを走らせると、その新たな魅力が見えてきた。 【写真はこちら】「ヒマラヤ450」の全体・各部・走行シーン 初の水冷単気筒、初のDOHCのエンジン、初のライドバイワイヤ・システムを採用し、初の2つのライディングモードを搭載。ナビゲーション画面を表示できる初のTFTフルカラー液晶ディスプレイの搭載と、「ヒマラヤ450」はロイヤルエンフィールド(以下RE)にとって初めてづくしのモデルだ。これまで先進的なデバイスの採用に慎重だったREにとっては、大きなステップアップだ。 そんな「ヒマラヤ450」を日本の道で走らせると、あらゆるシチュエーションでライディングを楽しむことが出来た。ワインディングや高速道路では排気量450cc超えの余裕を見せ120km/h区間も余裕でこなしつつ、未舗装の林道では250ccオフロードバイク的な軽快感がある。どんな場所にも、どんな路面コンディションにも、躊躇無く出かけられる、入っていける。そんな風に感じた。 シェルパ450と名付けられた新型エンジンは、排気量がほぼ同じモトクロッサーのような、鞭で弾くような爆発感と違う。クランクのイナーシャ(慣性重量)とストローク量をうまくバランスさせて豊かなトルクを造り出した、他のREモデルに共通する、ある種の優しさを持っている。 シリンダー内爆発の角が柔らかく、低回転からアクセルを開ければその爆発によってリアタイヤが路面を掴んでいるような感覚がよく分かる。それはオンロードでもオフロードでも変わらない。タイヤが路面を掴む感覚が安心感となり、また高回転を使わずとも車体が前に出て行くことで、不整地などでのアクシデントのリスクを減らし、ストレスも軽減できる。 そんな特性から、アドベンチャーバイクとしてはもちろん、オンロードのツーリングモデルとしても「ヒマラヤ450」は存在感を発揮するだろう。
河野正士