J1札幌GK児玉潤、12日の天皇杯で加入初出場へ 「持てる力を全て出したい」
J1札幌GK児玉潤(26)が、加入後、初の公式戦舞台に立つ。チームは12日、天皇杯2回戦のJFL栃木シティ戦に臨む。 J3のYS横浜から、3月に札幌へ完全移籍してきた児玉は、ここまでリーグ戦9試合でベンチ入りするも、出場はなし。9日に8強入りを決めたルヴァン杯は、YS横浜で1試合に出場したため規定によってメンバー入りできずと、出場機会がないままに来た。 ようやく訪れた札幌での初出場のチャンスに、11日の練習後、「ルヴァン杯に出られないからとモチベーションが下がることは全くなかった。もしものためにと、常に心と体の準備はしていたので。いつもと変わらずチームのために、自分の持てる力を全て出したい」と思いを言葉にした。 戦いの場は本拠地・札幌ドーム。試合前練習では踏んできたピッチに、初めて守護神として立つ。「札幌の応援はかっこいいので。車の中で流して、イメージを頭の中でしたりしている」。観客席からの「好きな」声援を受けながら戦う日を思い描いてきた男は、「大好きなサッカーを素晴らしい環境の中でできるのは、選手として本当に幸せなこと。思い切って楽しめれば」と本番を心待ちにした。 身長175センチとGKとしては小柄も、反応の鋭さと守備範囲の広さ、高い足元の技術を生かしたビルドアップ力で評価を上げてきた。持ち味は多いが「チームの戦術だったり、求められているものをプレーするのが選手。無理して自分の良さを出そうとは思ってない。冷静に試合の状況、流れを見ながら、プレーを選択したい」。チーム最優先の姿勢は強調しつつ、「今まで積みあげてきたものを信じて、結果につなげられるようにしていきたい」と意を強くした。桐蔭横浜大を卒業後、アマチュアも経験し、J1までたどり着いた苦労人が、サッカー一筋で歩んできた成果を、勝利という形として示す。
報知新聞社