鼻をなめる犬

犬のなかには食欲旺盛のコも少食のコもいます。愛犬がごはんを食べてくれないと飼い主さんは心配になってしまうものですよね。では、なぜ犬の食が細くなることがあるのでしょうか？　　 【画像】「ごはんちょうだい」と器をくわえておねだりするトイ・プードル 「犬の食が細くなる理由と対処法」について、いぬのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します。

犬の食が細くなる理由

「犬の食が細い」とは、ごはんの食いつきが普段より悪かったり、フードのパッケージなどに書かれた目安の食事量を残すことをいいます。 犬の食が細くなる理由はライフステージなどでも異なるため、それぞれのケースについてみていきましょう。

子犬の食が細くなる場合

子犬の場合、犬種による違いや個体差などがありますが、成長期が終わりに近づいてくると成長のために使っていた分のエネルギーが必要なくなってくるため、食が細くなるケースがあります。

シニア犬の食が細くなる場合

シニア犬の場合、個体差はありますが筋肉量や運動量の低下などで1日に必要なカロリーが減ってくることから、徐々に食が細くなるケースがあります。

犬の体調不良から食が細くなる場合

犬も人と同じように体調が悪いと食欲も落ちてきます。 普段、ごはんをよく食べる犬の食欲が急に落ちる場合は、体調不良で元気がない、動きたがらないなどの変化が同時にみられるケースが多いです。また、体に痛みがある場合も食欲が落ちることが多くみられます。 慢性的な疾患がある場合は、食が徐々に細くなると同時に体重が減少することが多いです。

その他に食が細くなる場合も

個体差はありますが、特に超小型犬や小型犬は必要とする摂取カロリーが少ないため、おやつを与え過ぎたり人の食事を少しお裾分けしただけで食が細くなるケースもあります。

もともと食が細い犬への対応

普段からごはんの食いつきが悪い犬でも適正体重を維持できていれば現状の食事量で問題はないかと思いますが、おやつなどを与え過ぎないようにし、ごはんを食べることを優先させましょう。 また、ご飯を完食していなくても15分程度で毎回食器を下げるようにすると、食べないと片付けられることを犬が学習して食べるようになる場合があります。 その他、一緒に遊んだり散歩を増やすなど運動量を高めて筋力をつけることで食欲がアップすることもあります。 愛犬がどうしてもごはんを食べない場合は、フードの形状を変えてみたり、風味をよくするために鶏肉のゆで汁などをかけて工夫をするのもよいですね。 ただし、持病があったり処方食を与えている場合は、フードを変更する前に必ずかかりつけの動物病院で確認をしてください。