サムスン、メモリー半導体・ファウンドリー事業の新トップ発表
Hyunjoo Jin Heekyong Yang [ソウル 27日 ロイター] - 韓国サムスン電子は27日、メモリー半導体事業と半導体受託生産(ファウンドリー)事業の新トップを発表した。 急成長する人工知能(AI)半導体市場でSKハイニックスや台湾積体電路製造(TSMC)に対する遅れを取り戻す狙いがある。 ただ人事発表後、サムスンの株価は下落。競争力を巡る懸念が払拭されなかったほか、トランプ米次期政権の政策リスクも意識された。 同社は共同最高経営責任者(CEO)兼メモリー半導体事業責任者に全永鉉(チョン・ヨンヒョン)氏が就くと発表。社長兼ファウンドリー事業責任者にはハン・ジンマン氏が就任する。 ファウンドリー事業の最高技術責任者(CTO)には、半導体工場の技術と運営の責任者を務めてきたナム・ソクウ氏を起用した。 一方、朴学圭(パク・ハッキュ)社長兼最高財務責任者(CFO)は事業支援タスクフォースに異動する。後継のCFOはまだ発表されていない。 サムスンの株価は、急成長するAI向け半導体市場で競合する米エヌビディアに遅れを取っているとの懸念を受け、今年8月以降、下がり続けている。 サムスンは「半導体危機」に対処させるとして、全氏を5月に半導体事業担当としていた。 サムスンの半導体事業は2024年第3・四半期決算(7―9月)の利益が前期(第2・四半期)より40%減と落ち込んだ。全氏は10月上旬に業績不振について謝罪した。 KB証券のジェフ・キム調査部長は今回の人事について「サムスンがメモリー半導体事業の競争力を取り戻すため、全氏の戦略を後押ししている」との見方を示した。