強風に負けず色鮮やかな大輪 大阪・守口70周年で花火大会
強風に負けず色鮮やかな大輪 大阪・守口70周年で花火大会 THEPAGE大阪 撮影 柳曽文隆
市制施行70周年を記念する守口市花火大会が28日、同市内の淀川河川公園で開かれ、多くの市民らが次々と打ち上げられる花火に歓声をあげながら、去りゆく夏を惜しんだ。5000発の花火が淀川の水面を赤く染め上げた。 【写真特集と動画】強風の中、色鮮やかな花火が淀川上に開いた
5000発の花火が織りなす60分の幻想パフォーマンス
会場は豊里大橋から鳥飼大橋までの河川公園。打ち上げ場所は守口市内の淀川左岸で、観覧エリアは淀川両岸の守口、大阪、摂津の3市に設置された。 花火の打ち上げ開始4時間あまり前の午後3時には開場され、見物客が続々と詰めかけた。打ち上げに先立ち、地元有志の熱演でだんじり囃子が披露され、祭り景気を盛り上げた。 打ち上げ開始は午後7時30分。1時間4部構成で、花火の総数は5000発。オープニング「夜空を焦がせ!」から色とりどりの花火が次々と打ち上げられ、観客は拍手と歓声で応えていた。 「さつき色に染まる」「小花達のおしゃべり」「レモンイエロー」など、ロマンチックなネーミングの花火が夜空を焦がす。四季を追いかけたフィナーレは「黄金の大瀑布」。勢い良く噴出する光の滝が出現し、幻想的な情景を醸し出した。
守口市は戦後間もなく誕生し家電業界とともに発展
この花火大会は守口市の市制施行70周年事業の一環。守口市の誕生は戦後間もない1946年。北河内郡守口町と三郷町が合併して発足した。人口は現在、14万4000人。南西部は大阪市とつながり、北は淀川左岸に接している。 隣接する門真市とともに、高度経済成長期のころから、松下電器産業(現パナソニック)や三洋電機(現パナソニックグループ)を頂点とする家電関連のものづくり拠点として栄えてきた。現在は家電業界の世界的競争激化に伴い、ポスト家電を視野に入れた転換期を迎えている。 歴史をひもとくと、戦国末期、大坂城主となった豊臣秀吉が淀川沿いに文禄堤を築いて京街道とし、水害緩和と陸上交通強化に成功した。市では70周年記念事業の一環として12月に文禄堤をテーマに歴史シンポジウムを開く予定だ。