小岩を舞台に女子ラグビードラマ 予算200万円弱で挑戦
演じ手減る伝統文化「紙芝居」の現状
小岩セブンズのキャプテン、中村桜子(桐生あやめ)の父親の卓也(フジキン)が紙芝居師という設定で、劇中には公園で子どもたちを相手に披露する場面もある。だが、いまはそんな機会も減りつつあるという。民間施設、あるいは行政などから委託された場合は別として、紙芝居を行う許可自体がなかなかおりないそうなのだ。 「紙芝居をやるとき、路上や公園などで水あめはじめ菓子類を売りますよね。その許可が今はなかなか出ない、といぅのがひとつネックになっています。そもそも、10円、20円というお菓子のあがりだけで食べていくのは難しいし、結果、演じ手がどんどん減っちゃう」(中西氏) 民間施設や行政からの委託なら問題ないが、そう頻繁にあるわけではないという。
そんな失われつつある文化や風景を下町人情たっぷりに描く同作だが、ギャラもほとんど出ないなか集まった出演者はそれぞれ自分なりのモチベーションを持ち出演しているようだ。 相場は今回が女優初体験となる。今年のベスト・オブ・ミス大阪で、審査員特別賞を受賞し勢いに乗る中での出演だ。 「1月に江戸川の土手でロケをしたのですが、ラグビーのシーンは稽古も含め想像以上に寒かったです。ハプニングもありました。ボールの代わりに起き上がりこぼしを使ったパス練習のとき、一人の子の歯に当たってくちびるが切れちゃったり。私自身、小学生の頃にバスケをやった程度で中学からは吹奏楽部でしたので、ラグビーの動きを勉強するのには苦労しました」 小岩フラワーロード商店街に新規開店したラグビーショップでセブンズのユニフォーム展示やコラボ商品の開発なども、マネタイズはあまり意識せず行っていくという。ネット時代になり、ドラマの制作スタイルもバリエーションが増えそうだ。 (取材・写真:志和浩司)