水産物の輸入再開、着実に履行 日中首脳、互恵関係推進で一致
【リマ共同】石破茂首相は15日午後(日本時間16日午前)、訪問先の南米ペルーの首都リマで、中国の習近平国家主席と初会談した。日中の共通利益を拡大する「戦略的互恵関係」の包括的な推進と建設的かつ安定的な関係を構築する方向性を確認。東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を巡り、中国が全面停止してきた日本産水産物の輸入を再開するとの合意を着実に履行すると申し合わせた。首相は中国の軍事活動活発化に関し「極めて憂慮している」と伝えた。 日本の首相と習氏の会談は、昨年11月に岸田文雄前首相が行って以来、約1年ぶり。首相と習氏は、今後も会談を重ねる方針で一致した。閣僚級の「日中ハイレベル経済対話」の早期実施や、日中韓3カ国首脳会談の日本開催が来年実現するかどうかが焦点となる。 日本産水産物の輸入再開を巡り、日中両政府は9月、中国が国際原子力機関(IAEA)の枠組みの下で海水などの長期的な監視活動に参加することや輸入規制の段階的な緩和で合意したと発表した。